三洋電機は3月16日、業界最小となる「ピン形リチウムイオン電池(UR655)」を量産導入すると発表した。
独自開発の新構造を採用したUR655は、外径が6.8mmで高さは55mm、重量は5gと非常にコンパクト。単4形乾電池と体積を比較すると約1/2、単3形乾電池との体積比は約1/4になる。また、外装缶には角形リチウムイオン電池で実績のあるアルミニウム缶を採用し、軽量化と形状安定性を確保したという。小型化により従来の乾電池では設置に制約を受けていた基板、電子機器内の空きスペースや基板側面への搭載も可能となり、小型電子機器設計の自由度を高めることが可能になるとしている。
ピン形リチウムイオン電池 |
円筒形リチウムイオン電池と同様の構造・組成を採用しているため、性能面に関しても「高エネルギー密度」「高安全性」「高電圧」と、リチウムイオン電池の特長を継承。高エネルギー密度の電池が必要とされるMP3プレイヤー、大電流放電特性が要求されるワイヤレスヘッドセット、無線通信機器やノートパソコンのブリッジバッテリーなど、多岐に渡る用途への展開が期待できるようだ。
同社によるとUR655の出荷開始時期は2005年夏、当初の月産数量は10万個になる予定だ。
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