ケータイメールで緊急レポート提出作戦

 僕は今アメリカの東海岸、ニューヨーク州のすぐ北に位置するコネチカット州にいる。ここ数日間穏やかな天気が続いていたのだが、朝から急に雷雨がやってきて、その雨が昼頃には雪に変わって、すぐに数センチ積もってしまった。地元の人は「よくあることだ」と言っていたけれど、東京ではこんなにダイナミックな変化に見舞われることがないので、気象に興味がある僕にしてみれば貴重な体験だった。

 このコラムがアップされる頃には暖かいフロリダ半島の真ん中あたりの空港に降り立って、最南端のKey Westを目指してドライブしている最中になるんじゃないかと思う。

 やはり旅をするときにもあると安心なのがケータイだ。僕のケータイはNTTドコモのFOMAを使っているので、海外向けGSM方式のケータイをレンタルしてSIMカードを差し替えれば、メールこそ使えないものの、日本と同じ番号で電話を受けることができ、また現地のケータイと同じように電話をすることができる。もしも海外でもそのまま使えるケータイなら差し替えることすら必要ないはずだし、普段のメールだって扱える。

 僕のケータイからは現地の番号へ電話をかけることができるが、現地のケータイから僕の番号へかけるときには注意が必要なようだ。日本の番号でそのままつながるということは、現地の電話から電話をかけようとするときには、たとえ僕のケータイ番号で繋がる電話がアメリカにあったとしても、国際電話をかける必要がある。現地の多くのケータイは国際通話を許可していないため、現地にいる友人が僕に電話をかけようとしてもうまくいかなかった。

 いくら連絡手段がシームレスになっても時差がなくなるわけではない。先ほどもこちらの時間で深夜2時(日本時間で午後4時)に当然のように電話がかかってきた。通話をしていても日本にいるときと変わらないので、僕が「いまアメリカにいます」と言うまでは、相手がどこにいて時差がどうなっているのかはわからない。メッセンジャーのステータスのように、相手の状況がわかっていたら、ケータイの着信音に起こされなくても済んだかもしれない。

 ちょうど電話をもらった用件というのは、AP通信の友人の記者がケータイ小説についての話を聞きたいというものだった。ケータイで読む小説について、その特性などに関する意見を聞きたい、という話だった。ケータイで長い文章を読むときにも、ケータイのウェブページの読み込みサイズの問題で、本1冊を1ページで表示させるのは難しいかもしれない。もしできたとしても読みにくい。そうした工夫がされているからこそ、書籍化や映画化までされるほどに流行したのだろう。

 その逆もまたしかりで、僕の感覚だとケータイで長い文章を書くのも難しい。一時期、ケータイからブログを更新するときには、ケータイカメラで撮影した写真につけるキャプションを100文字ぴったりにする、というルールをつけて書いていた。たった100文字と思われるかもしれないが、直前の文章が2〜3行しか表示されない編集画面では、100文字を書くのにも前後のつながりを保つのに苦労したのを覚えている。

 と、ここまで軽くケータイの話題に触れようと思っただけだが、思いのほか盛り上がってしまった。話を日本の大学でのケータイの使い方に戻そうと思う。

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