NTTソルマーレ、コネクトテクノロジーズ、ビー・ユー・ジー、NTT西日本の4社は3月4日、ブロードバンド回線と携帯電話端末を赤外線通信で接続し、携帯電話のパケット通信料が無料になるサービス「パケットゼロ」を4月18日より提供開始すると発表した。
パケットゼロを利用するには、(1)専用の赤外線通信アダプタ「パケットゼロステーション」、(2)NTTドコモの赤外線通信機能搭載の携帯電話(FOMAの900i、901iシリーズ、movaの505i、506iシリーズ)、(3)パケットゼロサービス対応のiアプリ、(4)NTT西日本およびNTT東日本の提供する「Bフレッツ」または「フレッツ・ADSL」のブロードバンド回線、(5)インターネット接続のためのプロバイダ契約が必要となる。専用アダプタのパケットゼロステーションは、NTTソルマーレのサイト上にて販売される。価格はオープンだが、実売価格は1万3000円〜1万4000円程度となる見込み。
赤外線通信アダプタ「パケットゼロステーション」(左) |
パケットゼロに必要なiアプリは、専用ブラウザの「パケットゼロブラウザ」と、専用メールソフトの「パケットゼロメッセンジャー」。パケットゼロブラウザの利用料は無料だが、パケットメッセンジャーの利用には月額500円が必要だ。
パケットゼロブラウザでは、いわゆる「勝手サイト」と呼ばれる携帯電話向け一般サイトの閲覧や、コンテンツのダウンロードができる。例えばFOMAの「パケットパック10」契約者が約30秒の「着うた」をダウンロードした場合、パケット通信料は約100円になるというが、パケットゼロを利用すれば通信料は無料となる。ただし、パケットゼロブラウザではiモードの公式サイトを閲覧することはできない。
パケットゼロメッセンジャーでは、iモードのメールアドレスを利用して、高画質モードで撮影した写真や着信メロディ等、大容量のメールをパケット通信料なしに送信できる。着信は通常のiモードアドレスに届くが、iモードメールでは閲覧できない添付画像なども、パケットゼロメッセンジャーにアクセスすることで閲覧できるようになる。
NTTソルマーレ 代表取締役社長 廣瀬雄二郎氏 |
これらの専用iアプリは、NTTソルマーレとコネクトテクノロジーズが開発したものだ。赤外線通信アダプタ パケットゼロステーションの設計および製造はビー・ユー・ジーが担当し、同ハードウェアに搭載されている基本ソフトウェアは、ビー・ユー・ジーとコネクトテクノロジーズが開発した。NTT西日本は、フレッツ回線の提供を行う。
サービス開始当初は家庭内での利用を想定しているというが、今後は駅や空港、飲食店、学校、オフィスなど外出先でも利用できるようサービスの拡大をめざすという。また、NTTソルマーレはパケットゼロ専用のポータルサイトを準備しており、同サイトを通じたコンテンツ課金システムも提供する予定だとしている。
NTTソルマーレ 代表取締役社長の廣瀬雄二郎氏は、「パケット通信の定額メニューや割引メニューが浸透しつつあるが、携帯電話の利用者とコンテンツ提供者の双方から、より安価なブロードバンド携帯通信に対する期待が高まっている。パケットゼロはこうしたニーズに応えるためのものだ」と述べている。パケットゼロステーションの販売目標について同氏は、「サービス開始1年でまず3万台の販売をめざし、次年度は10万台以上をめざしたい」としている。
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