--(Sun CEOの)Scott McNealyは、Sun製データベースの可能性について、「引き続き注目してほしい」と発言しました。将来的に、Sunはデータベースを提供するようになると考えてよいですか。
市場を見れば、開発者コミュニティと消費者コミュニティがオープンソースを志向していることは間違いありません。顧客に多くの選択肢を提供するために、われわれは出来る限りのことをするつもりです・・・Sunはオープンソース開発者コミュニティを重視しています。コミュニティに貢献したいと心から願っています。コミュニティとの関係をさらに発展させるためにはどうすればよいのか。われわれにできることが、オペレーティングシステムに限られるということはないはずです。次はファイルシステムかもしれませんし、データベースかもしれません。あるいはミドルウェアかもしれません。
--あなたはソフトウェアの専門家ですが、今はSunの社長として、大きな権限を持っています。現在、Sunではソフトウェア製品の重要性が増しているように見えますが、これはあなたがナンバー2になったことと関係しているのですか。
私には答えにくい質問ですね。私の現在の関心は、顧客と新しい関係を築くことです。この関係を牽引するのは、まずはSunのソフトウェアプラットフォームであり、その次がシステムプラットフォームです。
--昨年、社長に就任してから、Scott McNealyとの関係はどう変わりましたか。2人の意見は前よりも一致するようになったのでしょうか、それとも食い違うようになったのでしょうか。
ぴたりと合うときもあれば、とにかく合わないというときもあります--半々というところでしょうか。これまでもそんな感じでしたし、今後もそうでしょう・・・彼とは始終コミュニケーションを取っています。しかも、夜中の12:30にメールを送ると、12:31に返信がきますからね。普通の上司・部下の関係ではないのです。
--OpenSolarisの周囲に、活気あるコミュニティを構築する自信はありますか。
傑作なのは、Red Hatと(同社CEOの)Matthew(Szulik)が、われわれをもうプロプライエタリ企業と呼べなくなったことです。彼はこういうほかありませんでした。「でも、Sunにはコミュニティは作れない。その方法を知らないのだから」。残念!コミュニティ構築にかけては、当社は20年のベテランですから。
--Sunが考えるOpenSolarisコミュニティでは、Sun関係者とその他の人々とのバランスはどうなるのでしょうか。
(OpenSolarisの)顧問委員会の過半数は、Sun以外の人々で構成される予定です。(それに対して)Red Hatは(Javaサーバソフトウェアの)Jonasのサポートをめぐり、独善的な判断を下しました。Red Hatはコミュニティから意見を求めることなく、独断で決定を下したのです。
Red Hatとの戦いでは、Solarisのガバナンスモデルとコミュニティモデルが、技術革新と同じくらい、強力な武器になると考えています。Red Hatは多くの顧客を失望させていますので、われわれは技術とは関係のない分野でも、Red Hatを大きく引き離すことができるかもしれません。Sunのガバナンスモデルは、よりオープンソース的で、透明なものとなる予定です。われわれのいうフリーでオープンなソフトウェアは、本当の意味でフリーです。Red Hatのバイナリはフリーではありません。しかし、われわれのソフトウェアは特許ポートフォリオからも、知的所有権の侵害訴訟からも確実に守られることになるでしょう。これは顧客にとって大きな意味を持つ、重要な差別化要因です。Red Hatはこうした保護を提供していません。
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