ストレージ管理ソフト大手のベリタスが導入コンサルティング・サービスを開始

 ストレージ管理ソフト大手のベリタスソフトウェアは2月9日、企業のWindowsネットワークにバックアップ環境を構築するためのコンサルティング・サービス「データ保護ソリューション導入支援サービス」の提供を始めた。

 コンサルティングの対象は、Windows Serverを使った情報システム。サービスの中核は、同社が1月27日に新版を出荷したWindows環境向けバックアップ製品「VERITAS Backup Exec 10 for Windows Servers」を中心とした導入支援である。要件定義からバックアップ環境の設計とインストール、運用マニュアルの作成など、データをバックアップする業務を運用に乗せるまでを支援する。

代表取締役社長の木村裕之氏

 導入コンサルティングを用意した背景には、バックアップがまだ企業に浸透していないという同社の状況認識がある。加えて、Backup Exec関連製品群のバージョン・アップに伴う機能追加によって、以前よりも大規模の企業が顧客になるという状況がある。一般に、小規模の企業ではソフトウェアを購入するだけで使いこなす場合が多いが、「企業規模が大きくなるとライセンスの購入を決める前にまずはコンサルティングを受けて自社の情報システムの状況やソフトウェアの価値を判断するケースが多くなる」(橋本稔エンタープライズ・コンサルティング・サービス本部長)。

 コンサルタント部隊はベリタスソフトウェア内に15〜16人。これを今後20人にまで増やす。Backup Execの販売代理店もコンサルティングの販売窓口になる。ただし、ベリタスブランドによる今回のコンサルティング・サービスは、当面はベリタスソフトウェアからの提供となる。

 コンサルティングの価格は、Windowsサーバー機5台〜10台程度の最多ボリューム帯で100万〜200万円。1〜2人のコンサルタントが1週間〜10日程度の人件費を費やすことを想定した価格である。なお、最小のサービス構成となるBackup Exec 10のインストール作業は21万円からだ。

 同社のビジネス・モデルは、Windows向けのBackup Execや大規模システム向けの「NetBackup」など、ソフトウェアのライセンス収入が売上全体の75%を占めている。日本法人社長の木村裕之氏は、「コンサルティングや教育など付加価値の高いサービス事業の売上は25%でしかないのが現状。これを30%にまで伸ばすことが当面の目標」と意気込みを語った。

 VERITAS Backup Exec 10 for Windows Serversは、同社が1月27日に13万8600円で出荷した。開発は米VERITAS Software。Backup ExecはWindowsが標準で搭載しているバックアップ機能の上位互換ソフトで、1999年5月に米Seagate Softwareから買収してVERITASブランドとした。

 新版の出荷と同時に、データ移行の「Replication Exec 3.1」(旧Storage Replicator)を24万7000円、ファイル・サーバー管理の「Storage Exec 5.3」(旧StorageCentral)を13万2000円で出荷した。これらの機能を組み合わせることで、遠隔拠点でディスク上にバックアップしたデータを中央のテープに遠隔バックアップするなどの運用が可能になる。

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