Yahooが、より関連性の高いコンテンツをネット上で探せるようにする新しい検索サービスを公開した。
同社のY!Qサービスは、ユーザーが読んでいるページの内容を分析し、関連のある検索結果を一覧表示する「文脈」検索を提供するもの。
同サービスでは、テキストボックスへの入力から検索を始めるのではなく、特定のページを読んでいる最中に検索が行える。たとえば、一般教書演説関連のニュース記事を見ている場合、「社会保障制度」などのフレーズがハイライトされ、この話題を扱ったページの一覧が表示される。
Yahooはこのサービスをテスト版として公開したが、同社ではそのコードをウェブ制作者に公開するという。このコードを組み込んだサイトでは、同ツールを使って各ページを検索できるようになる。Yahooでは、自社のニュースサイト用バージョンや、読者がダウンロードして自分のブラウザに組み込んで使うツールバー形式のバージョンも提供する。
YahooやGoogle、Microsoftをはじめとする各社の戦いは非常に加熱しており、毎日のように新サービスが登場している。ここ数日の間だけでも、MicrosoftがYahooの買収した旧Inktomiの検索技術をやめて、MSNツールに自社開発のソフトウェアを採用、またIceRocket.comがビデオや楽曲の検索やダウンロードでユーザーを支援する新技術をライセンスした。さらに、Amazon.comが自社のA9.com検索サイトの業種別セクションでデジタル写真の利用を開始するといった動きもあった。一方、Googleは自社サービスのチューニングを続けており、先日も企業向けの新製品をリリースしている。
検索分野では今のところGoogleが突出した存在だが、競合各社の影が同社に忍び寄ってきている兆候もある。
SearchEngineWatchの編集者Danny Sullivanは、Yahooの新サービスに関して、「これはGoogleキラーというよりも、むしろ興味深い新機能だと言える。今後の動向を見守りたい」と語った。
Sullivanは、ウェブページの表示中に検索が行えるようにすることで一部の共感は得られるかもしれないが、Yahooがこれに広告を組み込むと決めたらもっと大きなニュースになる、と語った。
ウェブサイト運営者がY!Qを使って絞り込み広告をサイト内に掲載できるようになると、Yahooのこの新製品がGoogleのAdSenseプログラムと競合する可能性が出てくる。同プログラムでは、Googleの広告をサイト内のコンテンツページに表示し、ネットユーザーがその広告をクリックすると、そのサイトの所有者に手数料が支払われることになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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