NEC、「P2P」技術を用いた安全なセキュア情報流通プラットフォームを開発

 NEC(金杉明信社長)は、Peer-to-Peer(P2P)技術を用いて、低コストで安全に各種のコンテンツ流通、情報発信を可能にするセキュア情報流通プラットフォーム「P2PWebプラットフォーム」を開発した。

 急速に普及したファイル交換ソフトは、利便性が高い反面、著作権を無視した違法コピーや不法コンテンツの流通が社会問題となっている。「P2PWebプラットフォーム」は、デジタル著作権管理(DRM)技術を利用したトレーサビリティや暗号を利用したアクセス制御などのセキュリティ機能を用意することで、安全なコンテンツ流通を実現する。

 情報流通プラットフォームの上にアプリケーションソフトを構築することで、著作権を保護した形でのコンテンツ交換や流通経路の特定を可能にした。さらに、電子掲示板・ブログのようなコミュニケーションソフトなど、さまざまな安全なアプリケーションを低コストで構築することができる。これらの多種多様なサービスはP2P通信の裾野を大きく広げ、ヘビーユーザーだけでなく一般ユーザーも安心して情報発信し合う世界を実現する。

 また、情報を効率的に管理する分散ハッシュテーブル(DHT)技術でコンテンツ所在情報などの情報を完全に分散管理するため、これまで問題となっていたサーバのボトルネックが発生しない。さらに利用者数やコンテンツの増加に応じてサーバー、ストレージ、ネットワークなどを増設する必要がなく、収益見通しが不透明なサービスでも少額の投資で開始することができる。

 暗号技術のみのアクセス制御を行うことで、オープンなネットワーク上にメンバーが限定されたユーザグループを作成でき、グループ内やグループをまたがった情報交換などが自由に、簡単に行える。また、DRMを利用したトレーサビリティ技術でコンテンツの流通経路を制御し、もれなく把握することで、流通・利用状況の調査や利用者へのポイントバックのサービスなどが実現する。企業でも、バーチャル組織での情報共有など、さまざまな利用シーンが考えられる。

 同社では、分散したコンピュータ・ネットワーク資源を共有するP2Pのメリットを最大限に追求し、将来的には100億人規模のネットワークでも情報交換し合えることを目標として研究開発を進め、サービス事業を展開していく。

NEC

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]