【サンフランシスコ6日=山本雅則特派員】米オラクル(ラリー・エリソンCEO)のジェフ・ヘンリー取締役会議長は、このほどBCNのインタビューに応じ、注目されるピープルソフト買収問題の成否にかかわらず、常に進化を遂げるための戦略を貫くうえでも新たなM&A(企業の合併・買収)に積極的に取り組む考えを明らかにした。
オラクルによるピープルへのTOB(株式公開買い付け)については、ピープルが新株発行など買収阻止を目的とした「ポイズン・ピル条項」の発動も検討していることから条項の破棄をめぐってデラウエア州で裁判となっている。裁判所では、追加証言などの必要性を認めており、判断が明らかになるのは15日頃とみられる。
ヘンリー議長は、「今回のTOBでオラクルが負けることはなく、求めている結果が手に入らないとは考えていない」と、TOB成功への自信を示した。
一方で、TOBが成立しなかった場合の対応については、「オラクルが有していない製品や技術をもつ企業は、業界内にまだまだ存在する。具体的な対象分野は言えないが、ピープル買収の成否にかかわらず、常に進化していくという戦略に変化はなく、買収やパートナーとしての連携強化は続ける」とした。
今後の業界動向について、「企業がIT投資に慎重になり成長は足踏みしているものの、新しいデータベースの活用法などもみられ、シュリンクはしない。1年以内には新たなプロジェクトも増えるのではないか」との考えを示した。ただし、業界の統合は続くとし、完璧なソリューションを提供するため、オラクルとしてもイノベーションが必要とした。
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