NECは、12月2日開催の取締役会において、NECソフトとNECシステムテクノロジー(NECST)を公開買付けと株式交換によって完全子会社化することを決議した。
対象となる2社は、NECのコア事業であるIT・ネットワーク統合ソリューション事業の分野で、それぞれシステムインテグレーション(SI)サービス事業およびIT基盤ソフトウェア事業に強みをもつ会社。
NECソフトは2000年7月、NECSTは2003年9月に東京証券取引所市場第一部に上場しているが、NECは両社がNECグループのコア事業を担当する会社であることから、上場後も両社の総議決権の過半数を実質的に保有し、連結子会社と位置づけてきた。
しかし、通信ネットワーク分野のIP化によって、IT市場とネットワーク市場の融合が進み、Linuxなどのオープン系新技術の普及、携帯電話端末の発展によるモバイル技術の高度化が加速してきたことから、これらの先進的な技術に対応した信頼性の高い基幹業務システムを提供するには、システムインテグレーションサービスの強化が必要と判断した。
また、携帯電話端末や自動車制御機器、通信ネットワークなどの様々な組込ソフトウェアの利用が拡大し、ソフトウェアの付加価値が競争の決め手になる傾向が顕著になってきたことから、関係会社を含めたSIとソフトウェア開発に係る経営資源をダイナミックに再編し、事業体制を再構築することにした。
NECでは、両社をNECグループのSIサービスおよびソフトウェア開発の中核会社として、高い収益力を追求する事業体に発展させ、ソフトウェア事業の市場競争力を強化していく計画。事業体制再構築に当たっては、これまで以上に迅速な意思決定と柔軟かつ効率的な経営施策の実施が不可欠と考え、両社を完全子会社化することにした。
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