NECは11月24日、大量の電子ファイルの集中管理を実現する「ファイルの重要度に基づく階層ストレージ管理技術」を発表した。
同技術は、同社のファイルサーバ仮想化技術で複数のファイルサーバを仮想的に単一サーバとして扱う際に、ファイルの重要度に応じて実際に格納する物理サーバを自動選択する。例えば、ユーザーや管理者が「“顧客情報”という名のフォルダに格納されたファイルは、すべて暗号化してアクセス記録を5年間保存する」など、ファイル保管に対するサービスレベル目標をあらかじめ設定しておくと、ファイルサーバ仮想化システムが管理下にあるサーバ群から適切な性質のファイルサーバを自動的に選択し、保管場所を振り分ける。
これにより、ファイルごとに保管方法を考慮する必要がなくなり、ファイルサーバ単位で管理を行うだけ済むため、データセンター管理費用の大幅削減が可能になるという。ファイルの読み書きに特殊なソフトウェアは使わないので、既存のPCや業務サーバ、ソフトウェアをそのまま使用できる。「業務で使用している部門ファイルサーバから集中保管体制への移行費用を、大幅に減らすことが可能」(同社)
また、ファイルサーバ仮想化技術はサーバのメーカや機種を問わないことから、性能/信頼性/価格が異なるサーバ、長期保管向けサーバ、暗号化や改ざん防止機能が付いた特殊なサーバなど、さまざまなサーバの適用も可能である。
同社は、同技術の2005年度中の実用化を目指し、研究開発を進める。
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