市場調査会社Gartnerは米国時間15日、第4四半期のPC販売台数予測を下方修正した。同社では、ホリデーシーズンの購入希望品リストでコンピュータが首位になっていない点への懸念を理由に挙げている。
Gartnerはこれまでの予測を下方修正し、第4四半期の全世界におけるPC販売が、前年同期比10%増の5190万台になるとの見通しを示した。また通年の予想値についても、修正前の前年比13%増から11.4%増へと切り下げた。
GartnerアナリストのCharles Smuldersは、「第4四半期になっても、PCに必須の新機能が登場していない。また、家庭内の限られた予算をめぐってPCは他の家電製品と競合している」と述べている。
Smuldersによると、前四半期にはとりわけ米国でのデスクトップと欧州での企業向けPCの販売が予想を下回ったという。
ノートPCの売上はデスクトップよりも速いペースで伸びており、既に前四半期の成長率の半分に達している。しかし、出荷台数ペースでみると、ノートPCの全体に占める割合はわずか28%に留まっている。
またWindows XPが3年前に発売されて以来、Microsoftの主流製品にはまったく新しいものが登場していない。Service Pack 2がリリースされ、Windows XPのセキュリティは強化されたが、消費者が新しいPCを購入するきっかけにはなっていないようだ。
Microsoftは先ごろWindows XP Media Center Editionをリリースしたが、これについてSmuldersは、エンターテインメント指向の同OSはあくまでニッチ製品だと述べている。
「Media Centerは市場のごく一部で、しかもハイエンド向けの価格設定となっているため、メインストリームのユーザーに訴求するとは思えない」(Smulders)
秋のマーケティングキャンペーンを展開中のMicrosoftは、Windows XPを使えばPCで「より多くのことを体験」できると宣伝している。また同社は、デジタルオーディオプレイヤーや携帯型メディア端末だけでなく、Media Center PCについても大々的に宣伝している。
しかし先週、Microsoftは決算発表の際に、来年はPCの売上成長率が鈍化しそうだというこれまでの考えを繰り返し、企業向けPCの売上の伸びが一般ユーザー向けを上回ると述べていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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