沖電気工業は、大日本印刷および日本ベリサインの協力を受け、非接触型ICカードであるFeliCaベースの「デジタル社員証ソリューション」を商品化し、10月より販売を開始する。3社が9月30日に明らかにしたもの。
同ソリューションでは、FeliCaを搭載する大日本印刷のハイブリッドカードを社員証として使う。大日本印刷が開発したCSP仕様準拠のFeliCa用公開鍵インフラ(PKI)ライブラリをPC上にインストールすることで、FeliCaの内部メモリに日本ベリサインが発行する電子証明書と、それに対応する秘密鍵を格納できる。これにより、社内ネットワークへの接続時に個人認証を行い、社員以外の不正アクセスを防止する。「認証に必要な電子証明書と秘密鍵を社員証カード自体に格納するため、従来のシステムとは異なり、秘密鍵格納用のサーバを新たに設ける必要がない」(3社)
電子証明書の発行システムには、日本ベリサインのベリサインマネージドPKIサービスを採用している。電子証明書を利用することで、SSLクライアント認証、S/MIMEによる署名/暗号化メールの送受信、無線LAN接続時の本人認証と通信の暗号化が行える。機密情報にアクセス可能な部屋に出入りする際の認証は、非接触型のキーシステムを使い、利便性を向上したとする。
沖電気は、同ソリューションを2004年6月より同社グループに順次導入し、すでに約2万5000人のグループ社員にデジタル社員証を配布した。今後2年間で100システムの販売を目指す。
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