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デジタルコンテンツの普及でマイクロペイメントに復活の期待 - (page 2)

Matt Hines(CNET News.com)2004年09月27日 10時00分
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 Mercator Advisory Group(本社:マサチューセッツ州シュローズベリー)のアナリスト、Nick Hollandによると、少なくとも向こう数年間のマイクロペイメント市場の成長は、ほぼ完全に音楽や着メロ、ゲームの売上次第だという。Hollandの推計によると、米国におけるその種のコンテンツの売上は今年だけで23億ドルに達するという。また同氏は、消費者は今後もデジタルコンテンツを購入する際の料金の支払い方法として、(一定期間分の料金を事前に一括して支払う)サブスクリプション形式を好んで利用しつづけるが、マイクロペイメントの利用が拡大すればベンダーが新規顧客を勧誘する機会も増える、と指摘する。

 「マイクロペイメントは単に低価格商品の購入を意味するだけではない」とHollandは語る。「(マイクロペイメントは)消費者に新製品を試してもらったり、高額な加入料を支払う前にサービスを試験的に利用してもらう場合にも利用される。確かに音楽のダウンロードや着メロ、さらにプレイ時間に応じて課金されるゲームに対する需要はあるが、マイクロペイメントを利用することによって、この市場の収益性がどれほど高まるかは未知数だ」(Holland)

 オンラインオークション最大手eBayの子会社でオンライン決済サービス大手のPayPalの関係者は、マイクロペイメントが急成長できる最も有望なビジネスチャンスがデジタルコンテンツ市場にあることは疑いようがない、と指摘する。PayPalによると、同社はすでに数百万件ものオンライン少額取引を扱っているという。カリフォルニア州サンノゼに拠点を置くPayPalの事業開発担当ディレクター、Peter Ashleyは、AppleがiTunesで構築したビジネスモデルを今後、多くの企業が真似るようになると確信している。

 「より多くの企業が、今日見られるクレジットカード取引の手数料のようなものを負担することなく、1セント、5セント、10セントといった少額の課金が可能になれば、これまで存在しえなかった新ビジネスが誕生する」(Ashley)

 さまざまな取引システムが誕生することにより、近い将来、Eコマース企業はどんなに小規模の取引でも決済が可能になり、またゲームや着メロといった新しい種類のデジタルコンテンツを開発している人々は、より収益性の高い方法での商品販売が可能になる、とAshleyは予測する。同氏によると、PayPalはすでにオンライン決済最大手の地位を確立しているため、他の企業が様々なマイクロペイメントシステムを試験的に導入し、どのシステムが優れているかが判明した後に、自らより積極的に市場参入を目指すことが可能だという。

 PayPalの親会社であるeBayは、一部の人々が同社のサイト上でデジタル音楽のオークションを行う試験プログラムを実施している。このプログラムは、個人や小規模企業がデジタル音楽販売特有の小口取引を行なうことによって、どれだけ収益を上げられるかを示す1つの試金石といえる。

 Ashleyは、「我々はすでに、現在試験的に実施しているデジタル音楽のオークションプログラムのために独自の製品開発を余儀なくされてきた。そのため、我々はマイクロペイメント市場の他の分野が発展するのを興味深く見守っている」と述べ、さらに「(マイクロペイメント市場には)巨大な可能性がある。現在世界に携帯電話の利用者がどれだけいるか考えてみれば、今後着メロやスクリーンセイバーに対する需要がどれほど大幅に増大するか容易に想像がつくだろう」と語った。

成功する取引方法とは

 マイクロペイメント市場が直面している最大の課題は、ベンダーが少額販売の採算性を維持するのに十分な利益を捻出でき、なおかつ消費者にとって魅力ある取引方法を実現することだ。

 AppleはiTunesが同社の主要な収益源ではないことを認めている。iTunesは主に、同社のデジタル音楽プレイヤー「iPod」の販売手段として機能している。Appleは同事業の大半でクレジットカード決済を採用しているほか、プリペイドアカウントから商品券に至るまで様々な支払い方法を提供している。しかし、デジタルコンテンツ販売を事業の中核に据えようとしている小規模企業は、サブスクリプション、プリペイドアカウント、マーチャントチャージ・アグリゲーション、ダイレクト・トゥ・ビルといった、クレジットカードに代わる料金支払い方法を用意する必要がある。

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