MyDoomの作者らは、電子メール経由で感染する同ワームの最新版に、ウイルス対策ソフトメーカーに働き口を求める秘密のメッセージを忍び込ませた。
「MyDoom.V」と「MyDoom.U」には悪質なメール添付ファイルが含まれており、メール受信者がこの添付ファイルを開くと「Surila」と呼ばれるトロイの木馬がダウンロードされる仕組みになっている。
また、これらのワームのコードには、「われわれはウイルス対策ソフトウェア業界で仕事を探している」というメッセージも密かに埋め込まれている。
この仕事探しのメッセージが全く本気のものかどうかは不明だが、仮にウイルス対策ソフトウェア業界がこの仕事ぶりに感心するとウイルス作者らが考えたとしたら、それは全くの見当違いということになる。
ウイルス対策ソフトメーカーSophosのシニア・テクノロジーコンサルタント、Graham Cluleyは、「彼らとかかわりを持とうとする人間は業界内には一人もいない」と述べている。
「われわれが、ウイルスを作成した人間を雇うことは決してありえない--これは非常に単純明快なことだ」とCluleyは声明のなかで述べている。「悪質なコードを書くことが、非常に非倫理的であるというだけではない。ウイルスをつくるような人間に、対策用ソフトウェアの開発を安心して任せられるかという問題も生じる。われわれの製品は、世界中にいる何百万人ものユーザーを日々攻撃から守るためのものだからだ」(Cluley)
Cluleyはまた、ウイルスを作成する技術と、ウイルスと戦うための技術は非常に異なっていると指摘する。「ウイルスを書く方は、コードがクラッシュしようが互換性の問題を起こそうが、まったくお構いなしでも済んでしまう・・・つまり、別に天才でなくても、ウイルスなどかけてしまうということだ」(Cluley)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス