今日はチェコ、明日は世界へ。
少なくとも、Software602という企業ではビジネスをこのように展開したいと考えている。長年自国のリーダーであり続けてきた同社は現在、自社の生産性ソフトウェアを北米やその他の市場に浸透させたいと考えている。
Software602は米国時間8日、「602PC Suite」の最新版を発表した。新バージョンには、文書をAdobe SystemsのPDF(Portable Document Format)形式に変換するツールが追加されている。市場を独占するMicrosoft Officeに対抗するソフトウェアを開発する企業は必ず、「異なる生産性アプリケーションを使う人同士はどのようにファイルをやりとりすべきか」という課題に直面するが、同社のプレジデントPremysl Pechは、今回追加されたPDF変換機能がこの問題を解決してくれると述べる。
「PDF形式のファイルを電子メールに添付すれば、ユーザーはあらゆる人にファイルを渡すことができる。また、受け取った人は問題なくファイルを開くことができる」(Pech)
同社は1989年、非営利グループとして発足した。当時はまだDOSがPCの世界を支配しており、チェコ語をサポートする商用のワープロが存在しなかった。そこで、プログラミングを趣味とする人たちが独自のソフトウェアを作成しようと集まり、グループが発足した。彼らは、チェコ政府が発行した登録番号をそのままグループとアプリケーションの名前につけた。
その後、同グループは利益を追求する企業へと変貌を遂げ、同社が開発したソフトウェアは、平均的なWindows PCユーザーのニーズを満たすアプリケーションパッケージへと成長した。602PC Suiteには、ワープロソフトウェアのほか、表計算ソフトウェアや画像加工ソフトウェア、デジタル写真編集ソフトウェアなどが含まれている。
一般家庭ユーザーは今でも602PC Suiteを無償でダウンロードできるが、企業ユーザーは1ライセンスあたり30ドル支払うことになっている。同社のもう1つの主力製品である電子メールサーバ「602LAN Suite」の利用条件も同様に寛大で、ユーザー数が5人以下ならインストールは無償だ。
Pechによると、602PC Suiteのユーザー数は現在300万人で、このうちの半数は、企業での採用が緩やかに成長している北米ユーザーという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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