アイ・オー・データ機器(細野昭雄社長)は、デジタル家電の周辺機器メーカーに変貌する戦略を加速する。同社は、ネットワークメディアプレーヤー「AVeL LinkPlayer(アベル・リンクプレーヤー)」の新製品を9月中旬をめどに発売。「パソコンとテレビを融合させる」(細野社長)ための戦略的な製品として、今年冬商戦に需要を掘り起こしていく方針だ。
同製品は、家庭内のパソコンに保存したデジタルコンテンツを、リビングの大画面テレビで再生が可能。昨年11月に発売したモデルの上位機種にあたる。新機能としては、マイクロソフトの「Windows Media Video 9」の再生に対応するなど映像フォーマットを充実させるとともに、無線LAN機能の性能アップによってパソコンとの連携強化を図っている。
このほか、(1)USB 2.0コネクタを前面に配置、(2)同社製TVキャプチャーソフト「mAgicTV」との連動面を強化、(3)リビングでの使用を意識し、AV家電機器となじみやすいデザインの新きょう体を採用、(4)HDコンテンツ作成機能搭載ビデオ編集ソフト「DigitalVideo3D v1.5HD」を特別添付――などの特徴をもつ。価格は3万1500円。初年度に5万台の販売台数を見込む。
今年夏商戦は、アテネオリンピックや猛暑などにより、薄型テレビやDVDレコーダーなどのAV(音響・映像)機器、エアコンなどに需要が集中したという見方が強い。同社では、家電とパソコンを意識することなく、どこでも自由にデジタルコンテンツを楽しめるという新しいデジタルライフを提案することで、パソコン周辺機器だけを扱うメーカーからの脱却を図っていく。
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