米国時間9日、電子メールを大量送信するBagleワームの新亜種が急速に感染を拡大し始めた。このワームが大量送信するメールには、偽物の見積書が添付されている。
これまでのBagle各バージョン同様、新しいBagle.AQワームも、Zipフォーマットで圧縮された感染ファイルを電子メールメッセージに添付し、増殖する。添付ファイルの名前もメッセージ本文も、「price(価格)」あるいは「new price(新価格)」といった言葉のつづりを少し変えたものになっている。
セキュリティ対策企業McAfeeでアンチウイルス緊急対策チームのバイスプレジデントを務めるVincent Gullottoによると、これまでのBagleと異なり、新バージョンには3年前に作成され、散布されたこともあるJavaScriptコードが含まれていて、これを実行するとPCがさまざまなウェブサイトにアクセスし、また新たなBagleコードに感染してしまう、という。
Bagle.AQは9日午前に感染を拡大し始め、あっという間に、企業の電子メールシステムに対し、何千通もの感染した電子メールを送りつけるようになった、Gullottoは述べる。
「かなり大げさな登場の仕方だ」(Gullotto)
Gullottoは、このワームが急速に拡大し始めた理由として、これまでのJavaScriptの仕掛けを利用したことと、最初から著しく大量の電子メールアドレスをターゲットにしたことを挙げている。
「感染を拡大するために、スパムのようなテクニックが使われた」(Gullotto)
Gullottoによると、メールのセキュリティシステムが亜種の侵入阻止方法を学習するため、このようなテクニックだと、ワームの全盛期はすぐに終わりを迎えるという。
「今回は、24時間以上は続かないだろう」(Gullotto)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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