技術系新興企業のIT幹部、2003年は給与が増えず--米調査

Ed Frauenheim(CNET News.com)2004年08月09日 12時28分

 技術系新興企業に勤めるIT幹部の給与は、それまでの3年間緩やかな伸びを示していたが、2003年はその伸びが頭打ちになった--企業幹部の実態を調査したJ. Robert Scott、法律事務所のWilmer Cutler Pickering Hale and Dorr、Ernst & Youngが発表したレポートから明らかになった。

 米国時間4日に発表された同レポートによると、幹部の給与総額のうち、実績に応じて支払われる部分の割合が大きくなっているという。

 J. Robert ScottのマネージングディレクターAaron Lapatは声明で、「つい4年前までは、ほぼ見境なく新興企業に現金が流れ、各社の経営幹部は株式や高額の現金ボーナスに加え、Fortune 500の企業幹部に匹敵する給与を受け取っていた。だが現在、設立間もない技術系企業では、新興企業にふさわしい現実的な給与が支払われる形に戻り、幹部も実績に合った報酬を受け取るようになった」と述べた。

 今回の調査は2003年12月から2004年3月にかけて実施された。調査対象になったのは、ソフトウェア、通信、ハードウェア、半導体/エレクトロニクス、ITサービス/コンサルティング/システムインテグレーション、そしてコンテンツ/情報プロバイダの5つの業界から選ばれた全米170社の民間技術企業に勤める幹部900人以上。対象人数の最も多かった業界はソフトウェアで、回答者の51%を占めた。次に対象人数が多かったのは、ITサービス/コンサルティング/システムインテグレーションで、全体の18%を占めた。

 この調査からは、IT幹部の平均基本給与が昨年と比べて1.9%増加したことが分かった。レポートでは、過去の大きな年間成長率と対比させ、この伸びを横這いと表現している。同調査によると、基本給は2002年に2.9%、2000年から2001年にかけては7.9%増加しているという。

 その一方で、高所得層の幹部給与は格段に増加している。同調査結果によると、所得の上位4分の1に入る幹部の現金報酬は、平均で18%増加したという。

 同調査によると、すべての役職および業界の平均ボーナスは15.6%増加した。現金給与に対する賞与の比率はここ4年間着実に増え続け、2001年の15.7%、2002年の19.3%から、今回は21.9%まで増加している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]