マイクロソフトは8月4日、携帯電話向けのコミュニティサービスを提供するティー・オー・エス(T.O.S)と業務提携し、Blogサービスを開始すると発表した。サービス名はMSN Spaces。8月10日にベータ版をリリースし、秋に正式版を始める予定だ。開始1年で100万ユーザーの獲得を目指す。
MSN Spacesはマイクロソフトが日本市場向けに独自開発したサービス。同社ではウェブメールサービスのHotmailで容量を最大2Gバイトに拡大するなど、コミュニケーションサービスの拡充に努めており、Blogサービスもその一環という。
「MSN Spaces」(クリックすると拡大します) |
T.O.Sは携帯電話からホームページを作成できる「魔法のiらんど」を提供している。現在の登録ホームページ数は約345万、月間ページビューは9億件という。
MSN SpacesはPCと携帯電話の両方からエントリやコメントの投稿、Blogの閲覧などが可能。マイクロソフトがPC、T.O.Sが携帯電話に関するノウハウを持ち寄って開発したという。今後はサービスの開発・運営、ユーザーサポート、広告営業に関してはマイクロソフトが担当し、サイトの監視はT.O.Sが行うとしている。
マイクロソフトはT.O.Sと組むことで、今までリーチしきれなかった携帯電話ユーザーの獲得を目指す。「マイクロソフトはモバイルへの進出が遅れたが、これからは積極的に参加していく。PCとモバイルの両方を利用するユーザーに付加価値を提供していきたい」(マイクロソフト執行役MSN事業部長の塚本良江氏)
Blogを開始することが明らかになったマイクロソフト執行役 最高技術責任者の古川享氏 |
容量は10MBで、サービスの利用は無料。ただし、Blogを作成するためには.NET PassportのIDが必要となる。両社は機能拡張した有料版の提供や広告掲載によって収益を上げる方針だ。ただし、広告はBlogの編集画面にのみ表示されるという。
今後はMSN MessengerなどのMSNサービスや、魔法のiらんどとの連携を強化していく。Messengerのバディリストから友人のBlogが見られるといった機能を検討しているという。Mac OS Xのサポートも追加される予定だ。
MSN Spacesでは、米Microsoftバイスプレジデント 兼 マイクロソフト執行役 最高技術責任者の古川享氏もBlogを開始するという。「いつまでもつか、厳しい目で見てほしい」(古川氏)と話し、サイトを訪れるよう呼びかけた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」