日立の04年度第1四半期決算、電子デバイスと民生機器好調で利益大幅改善

 日立製作所(庄山悦彦社長)の04年度(05年3月期)第1四半期連結決算は、売上高が2兆634億円(前年同期比9%増)、営業利益が376億円(前年同期は337億円の赤字)、税引前当期純利益が458億円(同309億円の赤字)、当期純利益が160億円(同384億円の赤字)となり、大幅な利益改善を達成した。期初に定めた第1四半期業績見通しを、売上高、利益ともに上回った。

 利益面では、売上原価は上がったもののリストラなどの事業構造改革が順調に進み、販売管理費が前年同期に比べ10%削減したことが、利益改善の要因となった。とくに、ハードディスクドライブ(HDD)の販売事業と、電子デバイス部門のディスプレイ販売事業のコスト削減効果による黒字化が寄与した。

 売上高では、電子デバイス部門、民生機器部門が大きく伸長したことが、増収に大きく貢献した。海外市場で、ハードディスクドライブ(HDD)や光ストレージの販売が伸びたことも寄与した。海外販売比率は、前年同期の37%から39%に拡大し、過去最高を記録。とくに中国市場の販売が好調で、売上高は前年同期比30%増の1400億円と躍進した。

 情報通信システム部門は、売上高が4469億円(前年同期比11%増)、営業利益が56億円(同267億円)。メインフレーム需要の低下による基本ソフトの落ち込みでソフトサービス分野は前年並みだったが、ハードウェア分野でHDD、第3世代携帯電話向けの無線基地局装置、ATM(現金自動入金支払い機)が伸びたことがソフトサービスの不振を補い増収増益を達成した。

 電子デバイス部門は、携帯電話向けQVGA液晶や薄型テレビ向けTFT液晶が伸びたことで、売上高が3378億円(前年同期比22%増)、営業利益が163億円(前年同期は69億円の赤字)となった。

 中間期の業績見通しは、期初予想を変更せず、売上高が4兆1500億円(前年同期比3%増)、営業利益が900億円(同345%増)、税引前当期純利益が800億円(同12%減)、当期純利益が250億円(同364%増)を見込んでいる。

日立製作所

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]