IBM、「Lotus Workplace」用アドオン開発ツールの詳細を発表

 IBMが米国時間19日、プログラミングツールに関する製品ラインの詳細を明らかにした。この製品ラインを通じて、デスクトップアプリケーションである「Lotus Workplace」向けのアドオン製品市場を創出するのが、同社の狙いだ。

 IBMによると、Rational部門では現在、Lotus Workplaceと連動するアプリケーションを構築するためのプログラミングツールを開発しているという。Lotus Workplaceは、MicrosoftのOfficeデスクトップソフトウェアの代替となる製品で、今月末にリリースされる予定。同製品はワープロや電子メールなどの簡素化された生産性アプリケーションで構成され、Linuxを含む複数のOS上で動く。これに対し、MicrosoftのOfficeは、WindowsとMac OS上でしか動かない。

 IBM幹部が19日に語ったところによると、同社では、最新の開発ツールを使って、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)や企業開発者にLotus Workplaceソフトウェアのアドオンを作成してもらいたいと考えているという。たとえば、ヘルスケアソフトウェアを提供するベンダなら、ハンドヘルドコンピュータを利用する医師向けにLotus Workplaceアプリケーションをカスタマイズすることなどが考えられるという。IBMは、テキサス州グレープヴァインで今週開催中のRationalユーザーカンファレンスで、Workplace向けのツールについて明らかにした。

 ツールは、オープンソースのプログラミングアプリケーションEclipseを用いて構築される。製品がEclipseベースであるため、開発者はWorkplaceアプリケーションを構築するためのアドオンやプラグインをインストールすることができる。

 IBMのRational部門は、オープンソースのEclipseに多大な投資を行ってきた。同社の長期戦略のなかでは、自社の既存アプリケーションライフサイクルツールを再構築してEclipseのプラグインとして動くようにすることになっている。

 Rational部門ゼネラルマネージャーのMike Devlinは、各種ツールで単一のプログラミングアプリケーションを用いることにより、IBMはこれまでよりも早く製品を市場投入することができるようになり、異なるツール間の相互運用性も向上すると述べている。「(Eclipseのおかげで)われわれは新機能を迅速に発表できるようになる」とDevlinは付け加える。

 IBMは、プロフェッショナルなJava開発者をターゲットにしたツールから非プロフェッショナルなプログラマ向けのものまで、幅広い種類のツールを設計している。たとえば、「Lotus Workplace version 2.0」の一部として第3四半期に提供される「Workplace Builder」は、事前に構築済みのソフトウェアコンポーネントやテンプレートを組み合わせてプログラムを作成できれば十分というユーザーを対象にしたものだ。同じく第3四半期、IBMは「Workplace API Toolkit」もリリースするが、これは、IBMのJava開発キット、「WebSphere Studio」を使うプログラマやISVをターゲットにしたものである。

 IBMはさらに、年末に「Workplace Designer」のベータ版を発表する予定だ。これは、Lotus Workplaceとの技術連携が必要なアプリケーションの開発を簡素化するツールとしては、3番目のものとなる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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