電子商取引推進協議会(ECOM)は、自動車業界が定めた3次元形状データに関する品質評価規準Product Data Quality(PDQ:製品データ品質)について、業界で横断的に利用できるよう同規準をさらに検討する取り組みを開始する。ECOMが7月15日に明らかにしたもの。さらに、業界間で国際的に同規準を適用できるようにするため、策定した規準は国際標準化機構(ISO)に提案する。
製造業界では、3次元CADデータ(製品モデル)の利用が広がり、企業間/業務間で製品モデルが流通しているという。「ただし、データの品質不良の問題が深刻化しており、データ受け取りに失敗したり、データ修正の必要が発生したりといったトラブルがある」(ECOM)。こうした問題を解消するため、自動車産業界はPDQガイドラインという3次元形状データの品質評価の規準を作成した。
ECOMが同日発表した取り組みは、このPDQガイドラインの適用範囲を広げるための活動。経済産業省標準課からの委託を受けた日本情報処理開発協会電子商取引推進センター(JIPDEC/ECPC)が、ECOMにおいて業界横断的に広い意見を集約し、評価規準に関する検討を行う。さらに、国際的に適用可能な規準として提案するための事業(平成16年度基準認証研究開発事業「機械生産プロセスシステムの標準化」)も進める。
評価規準の策定によるメリットとして、ECOMは以下の5項目を挙げる。
なお、同規準は、製品モデル規格であるISO 10303をベースに、実務適用上の必須案件の品質基盤を上乗せする形となる予定。
ECOMの取り組みに対し、日本自動車工業会、日本建設情報総合センター、日本航空宇宙工業会、日本金型工業会、日本電機工業会が協力を表明している。
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