Amazon.comは、ニュージャージー州の上級裁判所に対し、Toysrus.comとのこれまで4年間に渡る提携関係の解消を申し出た。両社は、これまでも長期契約の条件をめぐって現在法的に争っている。
Amazonは25日(米国時間)、Toysrus.comとの提携関係の解消を要請する文書を裁判所に提出した。Amazonは、Toysrus.comが2000年に結んだ契約の要求内容を満たしていないとして、7億5000万ドルを越える損害賠償を請求している。Toysrus.comの親会社Toys "R" Usが、特に忙しいホリデーシーズンに、おもちゃやゲーム、ベビー用品のトップセラーとなるという要求を満たすことができなかったとAmazonはいう。
Toys "R" Usは、Amazonがほかのベンダにも自社サイトでおもちゃやベビー用品を販売することを許可し、両社の提携契約に違反したとして、今年5月に損害賠償を要求する訴えをAmazonに対して起している。Toys "R" Usの代表は28日、Amazonの反対要求は無効だと述べ、追加的なコメントを禁止するという過去の調停での合意内容を引用して詳細について言及することを拒んだ。
Toys "R" Usは自社のオンラインストアが行き詰まった際に、Amazonに救いを求めた。同社は2000年の契約で、Amazonのサイトを通しておもちゃやベビー用品を独占的に販売する権利に対し、2億ドル支払うことに合意している。この提携は、Amazonの事業拡大のひな型となった。その後Amazonは、Office DepotやCircuit City、Bordersをはじめとする小売事業者と、同様の提携関係を結んでいる。
この裁判でAmazonは、ほかのおもちゃやベビー用品のサプライヤーと新たな契約を結び、同社サイトでの製品の販売したことを認めたが、それはToys "R" Usが提携契約の合意内容を遵守できなくなってからのことだと述べた。同社は、Toys "R" UsがAmazonサイトにリストアップしている製品の90%について常に在庫を用意しなければ、ほかのサプライヤーに支援を依頼できることが、はじめの合意内容で認められていると説明する。
Amazonはさらに、Toys "R" Usが契約にもとづいて提供していた低価格商品の数を減らし、Amazonに損害を与えたと主張している。5ドル以下の製品が、おもちゃの売上全体の大部分を占めていたという。
Amazonは裁判所に対し、提携関係の終結を速やかに認めるように要求している。今年のホリデーシーズンの大型キャンペーンに向けて、新しいおもちゃ販売業者をみつけるための十分な時間を確保したいという狙いだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」