英国のBAE Systemsという企業が、Wi-Fiネットワーク上での電子盗聴を防ぐステルス壁紙を開発した。
BAEが開発したFSS(Frequency Selective Surface)パネルは、外部の人間による企業のWi-Fiトラフィック傍受を防止するが、ラジオや携帯電話信号などを含むほかの電波は通すという。
このFSSパネルは、プリント基板と同様の方法で作られており、Kaptonポリマー上に何層もの銅はくが張られている。この素材は、ステルス爆撃機や戦闘機などでも用いられているもの。このパネルには、常にオンとなるパッシブなものと、さまざまなエリアのオンオフを切り替えてネットワークエリアの拡大/制限を行なえるアクティブなものの、2タイプがある。
このパネルの厚さは50〜100ミクロンで、ガラスを含むほとんどのものの表面に適用できる。同社関係者によるとこのパネルは、同じ建物内で複数の企業が独自にLAN(ローカルエリアネットワーク)を運営している場合の「ノイズ」削減にも役立つという。
同社は、現在Ofcom(Office of Communications)の一部となっている無線通信局(Radiocommunications Agency)から、14万5000ポンド(26万5000ドル)の資金提供を受けてこの新素材を開発した。BAEは、この素材は安価だと述べており、今後、同社のベンチャー子会社を通じて商用開発を行なっていく。
このパネルの、商品としての発売スケジュールは今のところ未定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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