米Silicon Imageは6月7日、日本法人のシリコンイメージジャパンを設立したと発表した。これにより、デジタルディスプレイ接続用のインターフェース規格であるDVI(Digital Visual Interface)やHDMI(High-Definition Multimedia Interface)、シリアルATAに準拠したデジタル家電向けデジタルインターフェースLSIを日本市場で本格展開するという。
Silicon ImageはPCや家電、サーバ向けに高速伝送用の半導体を設計・販売している企業。デジタルデータをアナログ変換することなく、デジタルデータのまま伝送する技術に強みをもつ。
シリコンイメージジャパンでは特に家電分野に注力する。家電機器自体がデジタル化しても機器間を結ぶインターフェースがアナログでは本当の意味でのデジタル化には至っていないとして、薄型テレビやDVDレコーダー向けに、同社が開発したHDMI準拠の家電向けインターフェース用LSI、PanelLink Cinemaを提供していく方針だ。
HDMIはSilicon Imageがソニーや松下電器産業、日立製作所、東芝などとともに策定したインターフェース規格。パソコン用分野で採用が進んでいるDVIを拡張したもので、映像データとオーディオデータを1本のケーブルで伝送できる点が特徴だ。また、デジタルデータをアナログ変換することなく送信できるため、テレビのデコーダや複雑なソフトウェアが不要になるといったメリットもあるという。
ルモンチェック氏は日本市場について、「アナログからデジタルへの移行が急速に進んでいる。日本の家電メーカーは世界市場をけん引しており、日本市場はSilicon Imageにとって非常に重要な市場だ」と話す。同社は1999年から日本市場に参入していたが、今回の日本法人の設立によって「顧客の要求や課題を近くでとらえることができる。また、よりよいサポートを提供できるだろう」とシリコンイメージジャパン代表取締役社長に就任した田溶吉氏は話した。
製品の販売は、引き続き代理店を通して行う。マイクロテック、トーメン エレクトロニクス、イノテックの3社が代理店となり、シリコンイメージとともにサポート業務も行うという。販売目標については、「地域別の数字は明らかにしていない」(ルモンチェック氏)として公表を差し控えた。
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