銀行や保険会社のITシステムが受けるサイバー攻撃の被害件数が世界中で増加していることが、27日(米国時間)に発表された調査報告で明らかになった。
Deloitte Touche Tohmatsuの調査によると、回答企業のうちの83%近くが昨年、自社システムが攻撃されたとしている。一方、2003年に同じ回答をした企業は39%だった。また、自社システムが攻撃されたと回答した企業のうちの40%近くが経済的な損害があったと報告した。
同調査結果は、世界の金融機関上位100社のシニアセキュリティオフィサーに行ったインタビューを基に集計された。
セキュリティ攻撃が増えても、全企業のセキュリティ予算が増加しているわけではない。調査対象企業の約5%がセキュリティ予算は前年並みと回答し、10%が前年より予算が減ったと回答した。完全なウイルス対策を講じた企業の比率は、前年の96%から87%へと低下しており、全体の3分の1の企業が、自社内のセキュリティ対策は効果的に活用されていないと感じていた。
「金融機関は、増加の一途をたどるセキュリティの脅威や攻撃、プライバシーの侵害 に対抗し、リスクを軽減するために闘い続けている。また同時に、ますます厳しくなる規制環境に対応しようと奮闘している」とDeloitteのEnterprise Risk Services部門プリンシパルTed DeZabalaは声明のなかで述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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