VPNソフトウェアSoftEtherの次期バージョンが2004年末にリリースされる。これはソフトイーサ代表取締役社長の登大遊氏が5月13日、東京ビッグサイトで開催中のIPAX Spring 2004において明らかにしたもの。ベータ版は夏以降にリリースされる予定という。
SoftEtherは登氏がIPA未踏ソフトウェア創造事業未踏ユース部門の支援を受けて開発したVPNソフト。導入の際に既存ファイアウォールの設定変更などを行う必要がなく、特別な機材がなくても簡単にVPNを構築できる点が特徴だ。登氏によると、SoftEther配布ファイルのダウンロード数は145万を超えるという。
ソフトイーサ代表取締役社長の登大遊氏 |
SoftEther VPN 2.0は、4種類のソフトで構成される予定。VPNサーバ用ソフトのSoftEther VPN Server 2.0、クライアントソフトの同Client 2.0、SoftEtherのカスタマイズができる開発キットの同Development Kit 2.0のほか、同User-mode Virtual Host 2.0(仮称)がある。ただしVirtual Hostについては「仮想化技術を利用し、従来では考えられなかったような便利な機能を提供する」(登氏)というだけで詳しい内容は明らかにされていない。
SoftEther VPN 2.0では通信速度を大幅に高めるほか、ユーザー認証の強化などによってセキュリティの向上を図る。また、VPNセッションの負荷分散によって大量の同時接続ユーザーに対応させ、大規模な環境でも利用できるようにするとしている。
提供形態は無償配布版と商用版の2つとなる。無償配布版は標準的な機能を備える。商用版は企業での利用を想定しており、大規模環境向けの機能やセキュリティ強化などに重点が置かれるという。
対応OSはサーバ側がWindows Server 2003/XP/2000、Windows NT 4.0、Linux、各種BSD、Mac OS Xとなる予定。クライアント側は未定だが、Windows Server 2003/XP/2000、Linux、各種BSD、Mac OS Xに対応する予定だ。
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