MSNは15日(米国時間)、ニュース検索サービスを更新し、新たにパーソナライゼーション機能を追加した。この新機能のデビューは、Amazon.comが公開した検索エンジンの後を追う形となった。
昨年秋、MicrosoftのウェブポータルであるMSNは、Newsbotというサービスを立ち上げた。Newsbotは、数千のウェブサイトから集めたニュースを検索できるデータベースで、ユーザーに対し、個人個人の購読パターンに合わせた形のニュースを提供する。このサービスはまだテストバージョンではあるが、既に、ユーザーが自分の検索履歴を見たり、過去に見たニュースを保存したりすることができるようになっており、MSNではこの機能を「The Daily Me」と呼んでいる。この機能に社交の要素を付け加えたものが「The Daily We」というサービスで、同じ嗜好を持つほかのNewsbotユーザーによく読まれている記事を見ることができる。
「パーソナライゼーションは、検索を通じてユーザーが求める情報を的確に提供するための、MSNにとって非常に重要な機能だ」と、MSNプロダクトマネージャーのKaren Redetzkiは説明している。
現在Newsbotは英、仏、伊など合わせて10カ国のユーザーだけに提供されている。15日に立ち上げられたMSNの研究用ウェブサイト「Sandbox」からもNewsbotを利用できる。
Newsbotへの新たな機能の追加は、Amazonがカスタマイズツールを備えた独自の検索サイト「A9.com」を立ち上げた、その翌日に実施された。Amazonの独立部門が運営するA9には、ユーザーが自分の検索履歴を保存・閲覧できるほか、検索語に関連するAmazonの書籍情報を見ることができるなど、様々な機能がある。
MSNのライバルであるGoogleも、最近になって、検索のパーソナライゼーション機能を試験的に提供し始めている。
Newsbotは、米国では今年後半に正式に公開される見込みだが、検索に関するMSNの計画を知る格好の材料といえる。Microsoftの上層部は、検索分野を最優先分野ととらえており、先月にはユーザーの質問に答える機能に重点を置く、次世代の検索エンジンを今年後半に投入すると発表していた。また同社では、ウェブログのニュースアグリゲーションサービスやソーシャルネットワーキング製品などの開発にも力を入れている。Newsbotに追加された機能は、こうした多くの検索関連プロジェクトでも、パーソナライゼーションツールが重要な役割を果たす可能性があることをうかがわせるものだ。
MSNではプライバシーの問題に対応するために、ユーザーが自分の検索履歴を消去でき、またデータは個人を特定できない形で保存されるとRedetzkiは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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