W3C(World Wide Web Consortium)は米国時間7日、Document Object Model (DOM) Level 3 を勧告し、2003年初めに発表したLevel2勧告での問題を解決したと発表した。
「DOMLevel 3により、1997年にDOMアプリケーションプログラミングインターフェース(API)として描いていた当初のビジョンを完成させることができた」と、W3CでDOM開発活動を率いるPhilippe LeHegaretは述べている。「DOM Level 3には、ほぼ7年間にわたるXMLの経験が詰め込まれている」(LeHegaret)
DOMは、W3Cが開発した、ブラウザの種類に関係なく利用できるAPI。DOMを利用することで、ウェブページの作成者は ページに動的にアクセスし、内容を自動更新するスクリプトを使えるようになる。DOMは、デジタル時計からWebサービスまでさまざまなアプリケーションで利用できる。W3Cは、業界や特定のタスク用の文書を定義する際は、XMLやそのほかの拡張可能なマーク付け言語など、マシンリーダブルな言語の使用を推奨している。
DOMLevel 3での改善点には「ブートストラッピング」と呼ばれるテクニックがある。これはどの種類のDOM実装に作者が要求を出したいのかをスクリプトで指定できるもの。DOMは、ウェブコンテンツの種類ごとに実装の方法が異なり、例えば基本的なHTMLページとScalable Vector Graphics(SVG)アニメーションとでは別のやり方で実装されている。
そのほかの変更点としては、DOMがW3C勧告のXPathとWSDL(Web Services Description Language)におけるネームスペースを新たにサポートしたことがあげられる。XMLのネームスペースは、DOMのLevel 2ですでにサポートされていたもので、ブラウザが同じネームを持つが別のXML方言に属し異なる機能を持つタグを識別できるようにする。
今回DOMを更新したW3Cだが、DOMの利用を控えるよう求めたウェブ開発者への呼びかけは変えていない。これは、スクリプトに依存するページの場合、障害を持つユーザーに合わせて自動的に表示を変えることが難しいからだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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