アッカ・ネットワークスは4月8日、顧客情報流出問題に関して、すでに把握している201名分以外の調査は断念すると発表した。同社の顧客情報を保有しているとされる朝日新聞社の協力を得られなかったため。アッカではひきつづき情報流出の時期や経路の特定を進める。
アッカの顧客情報漏えいが発覚したのは3月22日のこと。朝日新聞社の記者が提示した201名分の個人情報が同社の顧客情報と合致したことから判明した。アッカでは3回に渡ってさらなる情報提供を依頼したが、取材源の秘匿および個人情報の保護の観点から取材上入手したデータを第三者に開示することはできないという理由で断られたという。朝日新聞社では合計で約30万人分の個人情報を保有しているとみられる。
協力が得られないことから、アッカでは201名分以外の情報流出の可能性について調査を断念する。現時点では朝日新聞社が保有する201名分以外に、顧客情報の流出が確認されていないという。3月25日の発表時点で、アッカ・ネットワークス代表取締役社長の坂田好男氏は解約者も含めて最大約140万人分のデータが流出している可能性があると説明していた。
アッカでは、監査法人トーマツとユーフィットを内部緊急対策委員会に加え、情報流出の原因究明に取り組んでいる。今後はアクセスログやメールログなどの解析、情報の抽出条件の分析によって流出時期や内容の特定を進める方針だ。
今後の顧客対応については、提携ISPと相談のうえ決定する。同社のホームページ上ではFAQや関連情報サイトの案内といった情報提供を行うほか、専用の問い合わせ窓口も引き続き設置する。電話番号は0120-140-107(9:00-21:00、土、日、祝日も受付)。
今回の事件に関する関係者の処分については、原因究明の終了時期をめどに決定するとしている。
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