Macファン向けにウェブホスティングサービスを提供するSpymac.comは、Googleが先週発表した「Gmail」をさっそく真似て、1Gバイトのストレージ容量を利用可能な電子メールサービスを無料で提供しはじめた。
同社は、4月5日からSpymac Mailの利用者もしくは新規契約者にこのサービスを提供している。Spymacサイトにある説明では、この無料電子メールサービスは、どのOSで動くコンピュータからでも利用可能だが、ただしメールの検索や広告の表示はしないという。
このサービス開始は、YahooやMicrosoftのHotmailに独占されていた無料電子メールビジネスに変化が訪れる兆しかもしれない。これら2社では、ストレージ容量がもっと少ない電子メールサービスに対して、10〜50ドルの年間利用料を徴収している。たとえば、Yahooの契約者は100Mバイトのストレージ付き電子メールサービスに50ドルを支払っている。
「ウェブメール市場で生き残りたいのなら、YahooとHotmailはもっと多くのストレージを提供する必要があるかもしれない」と、Spymacの共同創業者兼CTOのKevin Aprilは述べている。
Spymacは、大容量のストレージ付き電子メールサービスを無料で提供することで、新しいウェブホスティングとオークションサービスを売り込もうとしている。以前はMac関連のゴシップサイトだった同社は、おおよそ4万7000人のメンバーを抱えているが、Googleや他の無料メール事業者と比べれば取るに足らない規模しかない。だが、Spamacがさっそくこうしたメールサービスを提供しはじめたことは、市場の参加者の間には力の差がなくなってきていることを示す兆候であり、またサービス自体にはそれほどコストがかからないことを示すものだ。
Googleが先週Gmailと呼ばれるサービスを立ち上げると発表すると業界に激震が走った。Gmailは、利用者が無期限にメールを蓄えておけるだけのストレージ容量を持った、検索機能付きのウェブベースの電子メールサービス。Googleでは、メッセージの中身をスキャンしてその内容に合った広告を配信することで、同サービスをサポートしていく考えだという。この試みは、現在のウェブメール市場に対するGoogleの挑戦だが、同時に同社が新たな方向を目指しつつあることも示している。
YahooとMSNは、ここ数年でシステムのインターフェイスにわずかながら変更を加えているが、ストレージ容量追加のような機能強化に対しては料金を課す方向できている。だがそのYahooでさえ、プロモーションのなかでストレージのアップグレードを利用し始めている。さらに先週、同社は一部の契約者に対して、100MBのストレージ容量を提供する電子メールによるプロモーションを行っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果