Microsoftは、QualcommのBREWを利用して、自社で運営するMSNのサービスを携帯電話ユーザーにも提供しようとしている。
両社は米国時間23日に提携を発表し、今後Binary Runtime Environment for Wireless(BREW)を採用した携帯電話機で、HotmailやMSN Messengerなどの各種サービスをサポートしていく。この動きにより、Microsoftはハイエンドの複合型スマートフォンからコンシューマーレベルの端末にまで対応できるようになる。
MSNのプロダクトマネジャー、Brooke Richardsonは、「Hotmailを実際に利用しているユーザーは1億7000万人以上おり、またMSNメッセンジャーには約1億2000万人のユーザーがいる。我々はこれらのユーザーがどこからでもMSNサービスにアクセスできるようにしたいと考えている。こうした顧客の多くは、非常に堅牢なオペレーティングシステムを搭載した端末を利用していないが、BREWの技術によってこの市場への対応が可能になる」と語った。
QualcommのBREWは、現在24社の携帯電話メーカーが120種類以上のデバイスで採用している。このソフトウェアは、着メロ、ゲーム、およびビデオメールなどのダウンロードによく使われている。Verizon Wireless、Alltel、Cellular Oneなどの通信キャリアではすでに、このようなワイヤレスデータサービスをBREW対応デバイス向けに提供している。
MSNは、さまざまな種類のデバイスでHotmailやMSN Messengerが使えるよう、BREW技術を利用するダウンロードアプリケーションを開発した。
Microsoftでは、数年前からモバイルデバイス用のソフトウェア開発を進めてきている。同社は、Windows Mobile Smartphoneという技術を打ち出し、ハイエンド市場で勢いを得ている。そして、携帯電話機大手のNokia、Siemens、Panasonic、Samsung、Sony Ericssonなどが出資するSymbianや、PalmSourceなどのOSプロバイダー各社と競合している。
同社はまた、Wireless Application Protocol(WAP)などの標準もサポートし、テキストメッセージングなどのサービスを実現している。BREWを新たにサポートすることで、同社はローエンドのコンシューマー市場に一段と堅牢なデータサービスを提供できるようになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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