IBMは24日(米国時間)、Linuxオペレーティングシステム(OS)を搭載する同社サーバ製品のラインナップを拡大したと発表した。
同社は、Unixサーバシリーズの「pSeries」全製品でLinuxを販売するほか、pSeriesの値下げと、最高機種の「p690」モデルに最速となる1.9GHz Power4+チップを採用することも明らかにした。
これまでIBMは、一部のローエンドpSeriesマシンでしかLinuxを提供していなかったが、こららのマシンにはIBM版のUnixである「AIX」が搭載されることが多い。今回同社は、pSeriesの全システムで、SuSE Linux Enterprise Server(SLES)8もしくはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)3を販売すると発表した。
Linuxは、IntelのItaniumや日立のSHを含む、さまざまなプロセッサ上で動作するが、最も広く利用されているのは、PentiumやXeonといったIntel互換x86チップを搭載したマシンだ。一方IBMは、同社のPowerプロセッサ搭載サーバへのLinux導入に真剣に取り組んでおり、現在ではこれを収益責任を担う社内プロジェクトとしている。
IBMは、値下げ幅について、1.7GHz Power4+プロセッサを搭載した従来の最上位機種のマシンで12〜15%と述べている。また、1.5GHzプロセッサのp690は12〜16%、1.5GHzプロセッサを16基搭載したp670モデルは、9〜14%価格が引き下げられた。
最新のp690システムでは、従来の倍にあたる最大1テラバイトものメモリを扱える。これは、普通のパソコンが積むメモリ容量の約4000倍に相当する。
IBMは、競争の激しいUnixサーバ市場で、首位のSun Microsystemsや第2位のHewlett-Packard(HP)のシェアを奪いながら、徐々にシェアを拡大している。しかし、SunやHPでも新しい最上位機種にあたるサーバを発表したばかりだ。Sunは同社のUltraSparc IVチップを採用したSun Fire E25Kを、HPは同社のPA-8800チップを搭載したSuperDomeシステムを、それぞれ発表している。
IBMのp690は、在庫処理シミュレーションを行うサーバのベンチマークテストで、最近トップの座に返り咲いた。昨年のベンチマークテストでは、IntelのItaniumプロセッサを搭載したHPのSuperdomeが首位になることがほとんどだった。Intelのサーバ用プロセッサ責任者のMike Fisterは先週、Intelのチップを採用したシステムがまもなく首位を奪回すると予想していると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス