昔のヒット曲に「Video killed the radio star」(「ラジオスターの悲劇」)という歌があったが、Cisco SystemsはIPテレビ電話を大企業に売るのに映像が役立つと考えている。
米国時間18日、ネットワーク機器最大手のCicsoは、IPベースのPBX通話管理ソフトウェアの最新版「CallManager Release 4.0」を発表した。この最新バージョンでは、IP電話ソリューションにテレビ会議機能が統合されている。
Meta Groupのアナリスト、Chirs KozupはCiscoの動きについて、「Ciscoは機能性を向上させ、音声、動画、データを扱う統合型ネットワークの価値を高めようとしている」と述べた。「IP電話採用の決め手となる要因は企業により異なる。だが、Ciscoはテレビ電話のような新機能が自社ソリューションの価値を高め、最終的には競合他社をリードできると考えている」(Kozup)
最新のCallManagerには、「Cisco Video Telephony(VT) Advantage」という新機能が含まれる。この機能は、通話にリアルタイムでの1対1のテレビ電話セッション機能を容易に追加できる。VT AdvantageとCallManagerにより、ユーザーは対面式テレビ電話を簡単に利用できる。Ciscoによると、テレビ並の品質とこれまでのテレビ会議システムでは達成できなかった音声レベルを実現しているという。
Ciscoはすでに260万台以上のIP電話を販売している。だが、同社でIP通信担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャを務めるMarthin De Beerは、純粋なIPソリューションを市場で売っていくのは簡単なことではなかったと認めている。Nortel NetworksやAvayaの提供するハイブリッド型PBXでは、顧客のペースでIP電話への移行が可能で、企業は既存のデジタル式電話を維持しつつIP機能を付加できる。だが、Ciscoは純粋なIP電話ソリューションを提供しており、顧客は全てのデスクトップでCisco IP電話を実装する必要がある。
「PBXを提供する既存の企業は、現在の電話システムをIPへ移行するという点では強いだろう。Ciscoは新機能により、ハイブリッド型の製品にはない機能を提供できると信じている」とDe Beerは述べている。
デスクトップで利用するテレビ会議システムは、すでに複数のメーカーから提供されている。だが、Ciscoはこれらのアプリケーションは使い勝手が悪く、運行費用が高価で、管理が難しく、解像度が低いとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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