マイクロソフト、音声データに関する訴訟の回避に成功

Declan McCullagh(CNET News.com)2004年02月06日 21時05分
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 Microsoftは、音声デジタル化に関する一連の特許をめぐって論議を呼んでいた訴訟の回避に成功した。これらの特許が仮に裁判で有効とされれば、コンピュータおよびインターネット電話業界の混乱は避けられなかっただろう。

 米国連邦巡回控訴裁判所は米国時間3日、2対1で決定された判決の中で、Multi-Tech Systemsの特許権は侵害されておらず、地裁が先に下したMicrosoft寄りの判決は誤っていないと述べた。

 Multi-Tech Systemsは米ミネソタ州マウンズビューを拠点とし、モデム、ルータ、VoIP(Voice over Internet Protocol)ゲートウェイを販売する企業。同社が一連の特許訴訟を起こし始めたのは2000年2月のことで、最初にCompaq Computer、Dell、Gatewayの3社を提訴し、さらにその1週間後にはNet2PhoneやVocaltec Communicationsなど、インターネット電話会社10社を提訴した。

 Multi-Techは、同社が所有する特許権のうちの4つは、コンピュータを使って、データ、音声、画像をパケットの形で、ダイヤルアップモデムまたはインターネットへの高速接続を通じて送信する手法について幅広く権利が及んでおり、その中にはVoIPによる会話も含まれる、と主張した。4つの特許の中でも要となるのは、1995年に特許権が付与された特許番号5452289番というものだ。それによると、パーソナルコミュニケーションシステムには、パーソナルコンピュータと連携して動作するソフト/ハードウェアのコンポーネントも含まれるとされている。

 2000年2月からの判例を調べてみると、Multi-Techは、同社がその月以降に提起した特許訴訟について、法廷外で解決したものは何件かあるものの、1件の勝訴判決も勝ち取っていないことがわかる。

 控訴裁判所は今週下した判決の中で、Multi-Techの特許権が完全に無効であり、行使しえないと結論づけたわけではない。むしろ、Alan Lourie判事が書いた判決は内容が限定され、Multi-Techの特許権がインターネットトラフィックに及ぶか否か、およびMicrosoftによる特許権侵害があったか否かに焦点が当てられた。また同判事は、インターネット電話サービスプロバイダのNet2Phoneによる特許権侵害もなかったと結論づけた。

 Multi-TechはMicrosoftに対する2件の訴訟のどちらにも敗訴したことになる。Multi-Techは、同社の特許にはインターネットを使った音声会話も含まれると主張したが、控訴裁判所はこの特許権の過去の発動記録を検証すると、同社は発明の範囲が電話線上の会話に限定されていると考えていたことが確認できる、と指摘した。また控訴裁は「多重化(multiplexing)」や「デジタル化(digitizing)」といった特許の中で使用されている言葉の定義が、Microsoftに有利に働いたため、控訴裁は2002年10月に地裁が下した判決を支持する、と結論づけた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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