NECエレクトロニクスが台湾メーカーに工場売却

 NECエレクトロニクスは2月3日、台湾の半導体組立専業メーカのAdvanced Semiconductor Engineering(ASE)と、半導体の組立および検査工程に関して戦略的パートナーとして提携したと発表した。

 今回の提携により、NEC山形が所有する高畠工場をASEグループに売却するほか、4年間の生産委託契約を締結した。高畠工場は、5月1日にNEC山形から会社分割され、ASEジャパン(仮称)となる。ASEジャパンは、初年度で約1億6500万ドル以上の売上を見込んでいる。

 ASEのジェイソン・チャン会長は、「新会社を通じて日本の半導体メーカーのコスト低減に貢献できると考えている。ASEグループは今後新会社の事業を積極的に展開し、日本の半導体市場に進出していきたい。また、新会社から質の高い経営手法や生産技術などを学び、台湾の自社工場のレベルアップにもつなげたい」とコメントしている。

 また、NECエレクトロニクスは同日、半導体の後行程(組立および製品選別行程)の生産拠点を再編成することも発表した。まず、SOP(Small Outline Package)製品やQFP(Quad Flat Package)製品の組立と選別行程は、需要が東南アジアや中国に集中していることから、首鋼NEC(中国)およびNECセミコンダクターズ(マレーシア)で生産を拡大する。

 汎用パッケージ製品については、外部委託が可能なことから、ASEに売却した高畠工場に生産委託を行う。MCP(Multi-Chip Package)製品やFCBGA(Flip Chip Ball Grid Array)製品などについては、技術開発部門および前工程部門との緊密な連携が重要であることから、従来通り国内既存拠点を活用する。

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