電子情報技術産業協会(JEITA)は12月25日、2003年11月の国内民生用電子機器出荷実績を発表した。出荷金額は2019億円で、前年同月に比べ0.3%減。6カ月振りの前年同月比マイナス成長となった。
出荷金額を分野別にみると、映像機器が前年同月比2.3%増の1290億円で、5カ月連続の増加。なかでも、液晶カラーテレビとDVD関連機器が好調に推移したという。それに対し音声機器は同16.0%減の214億円。「MD関連機器の需要一巡やCDラジカセの低迷など、市場を牽引する商品の不在が原因」(JEITA)。依然として状況は厳しく、2000年3月以来マイナス推移から脱していない。カーAVC機器はカーナビゲーションが好調で全体を牽引し、同1.0%増の515億円となり、プラス成長は15カ月連続。
出荷台数をみると、映像機器のうちカラーテレビ全体では同18.2%減の76万7000台。そのうちPDP(同6.6%増、3万0000台)と液晶カラーテレビ(同60.7%増、17万4000台)といずれも前年を上回る実績となったが、構成比で約7割を占めるCRTカラーテレビの減少が大きく、全体では12カ月連続の前年割れとなった。CRTカラーテレビのなかでは、標準(4:3)型が同29.7%減、ワイドテレビが35.4%減、ハイビジョンテレビが21.0%減の4万0000台。台数ベースの構成比は、CRTが73.4%、液晶が22.7%、PDPが3.9%。
BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、11月末でBSデジタルテレビ(CRT)が123万6000台、BSデジタルチューナーが86万台で、計209万7000台となった。これにBSデジタルチューナー付きのPDP(35万4000台)と液晶テレビ(8万9000台)を加えると、累計普及台数は253万9000台となる。
12月に本放送が開始された地上デジタル放送については、11月における地上デジタルテレビの出荷台数が10万台で、カラーテレビ全体の13.0%を占めた。
DVDビデオは同41.3%増の53万6000台で、数値を公表し始めた1999年1月以来プラス成長が続いている。「VTRからの買い替え需要でDVD/VTR一体型が引き続き好調であることに加え、ハードディスク搭載型DVD録画再生機の需要も依然好調」(JEITA)。DVD録画再生機は同197.7%増の25万1000台を出荷し、DVDビデオの構成比の5割に近づいているという。アナログビデオデッキ(VTR)は同46.0%減の21万8000台。1月からの累計出荷台数は259万7000台で、DVDビデオとの差が153万8000台に広がった。
ビデオ一体型カメラは同3.7%減の9万2000台で、12カ月振りのマイナス。デジタルビデオカメラの構成比は97.9%。
ステレオセットは、MD付きが同2.0%減で3カ月振りに前年同月より少なくなった。一方MD無しの製品が伸びた影響で、ステレオセット全体は同0.7%増の22万1000台となり、4カ月振りの増加。前月プラス成長だったポータブルMDプレーヤは、同16.5%減の31万4000台。ポータブルCDプレーヤは同11.7%減。ヘッドホンステレオは同45.8%減。
カーAVC機器では、カーCDプレーヤが同8.7%減、カーMDが同5.9%減、カーステレオが同25.9%減、カーラジオが同9.6%減、カーカラーテレビが同2.6%減(9万2000台)と軒並み減少。カーナビゲーションは同7.4%増(27万台)で1999年11月以降プラス成長が続いている。
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