NECと日本オラクルは12月11日、自律型コンピューティング分野で協業すると発表した。これにより両社は、NECのミドルウェア製品群であるVALUMOウェアと、日本オラクルのグリッドコンピューティング向け基盤ソフトウェア、Oracle 10gの連携について、技術開発や動作検証などを共同で進める。
自律コンピューティングとは、情報システムが、障害発生時に自動復旧したり、処理負荷の変動に応じてリソースを自動割り当てしたりする機能を備えること。システムの可用性が向上するほか、管理作業負荷の軽減により運用コストが小さくなるという。
両社の協業による主な活動内容は以下の通り。
NECが2004年度第1四半期に製品化する予定のプロビジョニング(仮想化リソース自動割当)ソフトウェアと、日本オラクルのデータベースソフトウェア、Oracle Database 10gの連携機能を共同開発する。これにより、ハードウェアからデータベースまでを対象とする統合的なリソース管理が可能となり、システムの可用性向上や運用コストの削減が期待できるという。さらに、障害自動復帰やリソース自動割当を行うNECの自律型ブレードサーバ統合管理ソフトウェア、SystemGlobe BladeSystemCenterと、日本オラクルのウェブ・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア、Oracle Application Server 10gの連携に関する動作検証なども行う
NECの統合運用管理ソフトウェア、WebSAM MCOperations向けとして、Oracle 10gやOracle9iに関する障害情報/復旧手順などを蓄積したナレッジ製品を提供する。WebSAM MCOperationsは、ナレッジデータベースに蓄積しておいた過去の障害情報と復旧手順を参照し、障害発生時にシステムを自動復旧して業務継続を実現するソフトウェア。Oracle 10g/Oracle9i対応ナレッジ製品の出荷は、2004年度第1四半期の予定
VALUMOウェアおよびOracle 10gを活用したシステムの提供を推進する「NEC Oracleソリューションセンター」を、東京港区にあるNECのiBestSolutions Center内に設置し、同日より運営を開始する。同センターにおいて両社は、製品連携に関する技術開発/動作検証、顧客に対するデモンストレーション環境の提供、両社製品を活用したシステムの構築支援/提案支援などを行う
なおNECは、12月17日〜18日に東京ビッグサイトで開催されるOracleWorld Tokyoにおいて、両社製品の連携に関するデモンストレーションと展示を実施する。
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