エッジが1株を100株に:超大型株式分割を巡る様々な思惑

 東証マザーズ上場のエッジの株価が波乱含みの展開となっている。同社は、ホームページの企画・製作・運営などインターネット関連サービスを手掛けるベンチャー企業。今月19日、12月末現在の株主を対象に従来の1株を100株にする株式分割を実施すると発表した。この過去に例のない超大幅な株式分割を巡って、市場関係者の間では様々な思惑が交錯している。

 同社が大幅な株式分割を発表した翌日20日からの株価推移を辿ると、19日には終値で21万2000円だった株価が20日、21日に連続ストップ高となり、29万2000円まで買い上げられた。ところが翌営業日の今週明け25日には、短期急騰への高値警戒感から利益確定売りが優勢となり、一転して前日比3万2000円安の26万円へと急落した。その後26日には買い直され、前日比2万4000円高の28万4000円という波乱含みの展開となっている。

 エッジは2001年5月に1株を3株に、そして今年6月には1株を10株にする株式分割を実施しており、株式分割には積極姿勢をみせていた。そして今回は、前代未聞の100分割に踏み切ったわけだ。これにより売買単位数は約5100万単位に激増し、これまで最も多かったNTTの約1500万単位を大きく上回って日本一高い流動性を持つことになる。

 この超大幅な株式分割実施の目的についてエッジでは「さらなる流動性の向上により、投資未経験者による新規投資なども含め株主数の増加が目的」としている。

 これまでの純粋な大幅株式分割としては、今年9月末、当時ジャスダック市場に上場していた回線卸・通信料金一括請求サービス最大手のインボイス(現在は東証2部に指定替え)が1株を21株に分割した例がある。インボイスの株価は分割発表後に急伸、さらに分割権利落ち後には売買の最低単位が大幅に低下したことなどが好感されて8日連続のストップ高を記録した。しかしその翌日が高値となり、新株交付日にかけて反動安に見舞われたという経緯がある。

 100分割というこれまでに経験したことのない事態だけに、思わぬマイナス面が浮上するのではないかとの指摘もある。市場関係者は「エッジの場合、最低投資単位が100分の1となるため、もし現在の株価で分割が実施されると、1株の投資単位が2000〜3000円台となる可能もある。その場合、通常の対面営業売買(ネット利用ではなく証券会社の営業マンを通しての売買注文)では、1株を売買した場合に、売買金額とほぼ同額程度の手数料を支払わなければならないという奇妙な事態も起こりかねない。また、1株株主が増えると、個人株主数が膨大な人数となり、その管理事務経費が発行会社の業績を圧迫するという懸念も否定できない」と指摘している。

 なお、19日に発表されたエッジの2003年9月期の連結決算は、売上高108億2400万円(前々期比83.8%増)、経常利益13億1400万円(同15.5%増)、純利益4億8800万円(同8%増)となっている。さらに、今期の2004年9月期の連結業績見通しは、売上高152億円(前期比40%増)、経常利益20億4300万円(同55%増)、純利益12億2600万円(同2.5倍)と引き続き好業績を見込んでいる。

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