米Overture Servicesが、無免許のオンライン薬局への検索結果と関連する広告の販売を中止、インターネットを介した違法医薬品販売を懸念する声に応えた。
米Yahooの子会社である検索エンジンプロバイダOvertureは18日(米国時間)、オンライン薬局または医薬品販売に関する広告の削除を17日に完了し、また広告主への広告販売中止の告知を週末に実施したことを発表した。
今回の動きは、米国の製薬会社グループ全米医薬品協会(NABP)と、Overtureの大手広告主でオンライン薬局の最大手米Drugstore.comの求めに応じたものだ。9カ月に渡り、NABPとDrugstore.comは、VicodinやOxyContinなどの処方薬の広告の一掃を求めてきた。一部のウェブサイトではこれらの薬品をメールで自由に購入でき、医師の処方箋も必要としていなかった。NABPは12日、Yahooとこれらの広告一掃について話し合を行っている。
Overtureの発表では、第3者機関による医薬品関連の広告主の合法性評価を導入するまで、医薬品関連のキーワードの販売は、業者の免許の有無に関わらす禁止する、また、第3者による評価は2004年の第1四半期に導入予定だという。しかし同社は、医薬用語をキーワードとする、依存症の回復に関連する広告の販売は許可する予定だという。
「合法的なオンライン薬局は重要なニーズを満たしており、消費者がコスト効率のよい方法で医薬品を入手するのに役立っていると考えている」とOvertureの広報担当者Jennifer Stephensは語る。「とはいえ、この分野におけるオンライン環境は、ますます複雑化している。そこで我々は、合法的なオンライン薬局の特定に役立つようなガイドラインを設定できるまでは、これらの広告掲載を中止するのが最善だと考えた」(Stephens)
Stephensによると、Overtureの最大手パートナーのひとつ米MSNも、これらの広告の自社サイトからの撤去を望んでいるという。MSNは、商用検索結果のライセンスをOvertureから取得している。
Overtureの新しい方針は、NABPやDrugstore.comにとっては、検索エンジンから悪質な医薬品業者を追放する運動における勝利を意味する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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