NTTドコモは11月10日、同社の第3世代携帯電話であるFOMAの通信利用時に、別の利用者の電話番号が通話相手に通知されるという事象が全国で2件確認されたと発表した。さらにこの際の通信料金は、電話番号が通知された、本来利用者者でないはずの顧客に対して請求されていたという。すでに設備上の対処を行っており、現在は同事象は起こらないとドコモでは説明している。
今回の不具合が発覚したのは9月下旬と10月上旬の2回。いずれも利用者の問い合わせにより発覚したという。同社では「特定の条件下において発生する極めてまれな事象」と説明している。
不具合が起こる条件は、1)交換機のエリアを顧客Aがまたがって移動するタイミング、2)通信を確立するために必要な交換機が、契約者データを設定処理するタイミング、3)顧客Aに着信するタイミング、4)顧客Bが顧客Aがいた地域に移動してくるタイミング---の4点が重なりあった場合。この時点で顧客Bが発信した際、顧客Aの電話番号が着信側の顧客Xに表示されると共に、通信料金が課金される可能性があったという。
NTTドコモによると同事象が起こる確率は、FOMA契約者数が100万件を突破した時点で、1000万分の1以下、50万件契約時点では4000万分の1以下。10月17日に設備上の対処を行った結果、それ以降同事象は発生しないという。なお同事象はFOMAサービス特有のもので、第2世代のmovaサービスでは発生しないとドコモでは説明している。
今後の対応としては、利用者が明らかに通信していないにもかかわらず、全く心当たりのない人から「着信があった」という旨の連絡があった場合、まず利用者の端末の通信履歴と料金明細の確認等を利用者にしてもらった上で、同事象に該当すると判断された場合には、対象の金額を返還するとしている。ドコモでは11月10日より専用のフリーダイヤルを設置しており、本日までに数件の問い合わせがあったとしている。
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