セイコーエプソン(草間三郎社長)の2003年度(04年3月期)9月中間連結決 算は、携帯電話のカラー化で単価の高いLCD(液晶ディスプレイ)ドライバの 需要が欧州向けを中心に大幅に伸びるなど、電子デバイス事業が好調に推移し、 経常利益は前年同期比2.8倍、純利益が同6.8倍の伸びとなった。
中間期の業績は売上高6578億5300万円(前年同期比9.3%増)、営業利益331 億1400万円(同169.7%増)、経常利益321億900万円(同289.9%増)、当期純 利益165億6100万円(686.8%増)と、大幅な増収増益となった。利益率が高ま った理由は、「昨年度からのSCM(サプライチェーンネジメント)改革による 製販連携体制が軌道に乗った」(木村登志男副社長)ことで、固定費や販売管 理費などを大幅に削減できたのが要因としている。
主力の情報関連機器事業では、プリンタはデジタルフォトやグラフィックス など印刷機会が増え、需要が拡大した。一方、スキャナは、マルチファンクシ ョンやデジタルカメラ市場が拡大した影響で、販売を減らした。同事業全体で は、売上高が4224億4800万円で前年同期比2.5%増えたが、営業利益が同16.7 %減の281億9900円と減益になった。年末・クリスマス商戦については、「10 月に新ラインアップしたプリンタ、スキャナとも消費者の評判がいい」(木村 副社長)と、自信を示した。
連結通期見通しは、売上高1兆4140億円(前期比6.9%増)、経常利益700億 円(同67.9%増)、純利益330億円(同164.0%増)を見込んでいる。
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