東芝コンシューマ、山梨市と高齢者向け地域情報インフラの実証実験開始

 東芝コンシューママーケティング(佐藤芳明社長)は、山梨市と協力し、高齢者が簡単に利用できる地域情報インフラの実証実験を12月から開始する。

 実験は、同社が03年度、通信・放送機構(TAO)の「次世代インターネット規格IPv6に対応した研究開発事業」の認定を受け、山梨市と山梨大学の協力によって実施するもの。高齢者向け地域情報インフラの産官学共同実験は、全国でも初めての取組み。

 今回の実験では、同社がIPv6を使って展開するサービス事業に必要な情報を収集するとともに、山梨市が推進する「高齢者が日常的にインターネットを利用し、コミュニケーションを活性化させる地域交流ネットの構築」を図っていく。

 実験の目的は、

  1. 情報家電を使ったコミュニケーションへの体験機会の提供と積極的参加の促進
  2. ネットでの繋がり(バーチャル)から、現実のコミュニティ(リアル)形成へ
  3. 地域インフラを活用したコミュニティ活動による高齢者の生きがい創出の実現

 ――など。

 実験では、市内在住の高齢者29人(世帯)と市役所を実験対象として、対象者に対し、山梨CATVのケーブル網を利用したIPv6インターネット常時接続環境を整備する。具体的には、IPv6に対応したタッチパネル式ホーム端末、映像コミュニケーションのためのUSBカメラ、ホーム端末電源OFF時でも24時間接続受付を可能にする小型サーバー、およびネットワーク装置(実験セット)を全対象世帯に配付する。

 今後の予定としては、11月下旬に利用機器講習会を開き、12月中旬に利用機器配付、設定、12月から1月を実験利用期間とし、2月以降に機器を回収する。

 これによって、実験セットを使ったメール、インターネットの利用体験や参加者同士のネット対話、市役所とのネット対話による相談など、顔の見えるコミュニケーションの促進を図っていく。また、実験セットの使い方やネット掲示板への入力をサポートする実験支援窓口を設置し、操作支援や入力代行など、高齢者でも安心して利用できるサポート環境を実現する。

 なお、実証実験期間中に、実験セットを使った山梨市長とのネット対話を予定している。

山梨市
東芝コンシューママーケティング

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