米ISS、企業ネットワーク向けの統合型セキュリティ機器を発表

 カリフォルニア州サンノゼ発-- 米Internet Security Systems(ISS)は14日(米国時間)、今後は企業向けのセキュリティ用オールインワン製品の開発を重点的に進めていくと発表した。この製品は、ファイアウォール、侵入感知、そして効果的に敵を発見しその侵入を防ぐウイルス対策ソフトウェアをひとつに統合したものだ。

 ISSは、Proventiaという製品ラインを大々的に発表し、この製品がネットワークのセキュリティ管理を簡素化し、デジタル攻撃をいっそう効果的にキャッチし、さらにはこれまで知られていなかった攻撃さえ対応できると強調した。

 ISSの最高経営責任者(CEO)、Tom Noonanは、「ネットワーク攻撃が複雑だからといって、セキュリティ対策を複雑にしなければいけないわけではない」と述べた。Noonanは、さまざまなスタンドアローンのソフトウェアやデバイスを列挙し、その全てをひとつの箱で置き換えられると説明。列挙されたなかには、ファイアウォール、侵入感知システム、ウイルス対策ソフトウェア、コンテンツフィルタリングシステム、バーチャルプライベートネットワーキング(VPN)、アプリケーションフィルタリングなどが含まれる。「非常に単純な足し算だ。1つのシステム対6つのシステムだ」(Noonan)

 発表会では、Noonanは作業服姿で新商品の説明を行った。また、この発表会は、大音量のロックミュージックが流れ、廃品置場のようなセットが組み立てられ、さらに「過去の遺物となったセキュリティー技術」と書かれたスクラップを電子機器回収用のゴミ箱に投げ捨てるというあざとい演出があるなど、往年のドットコムブームを彷彿とさせるものだった。

 Noonanは、現在のセキュリティ関連商品はどうしようもないと言い、冗談まじりで業界を代表する謝罪を述べた。「我々(セキュリティ業界)は、個々の脅威に新しいスタンドアローンのセキュリティ商品で対応し、ネットワークの混乱を招いた」(Noonan)

 元大統領候補で出版社ForbesのCEOであるSteve Forbesも、この発表会に出席していたが、彼は聴衆に向かって、このようなバラバラのセキュリティ商品が時代遅れかどうかはともかく、ネットワークの安全性を高めることが、電子商取引が広く社会に受け入れるために不可欠であることを、企業は学ばなくてはならないと語った。

 「サイバースペースの可能性をフルに実現するためには、セキュリティが必要だ。悪者は追い詰めて逃さないということを、皆が知っておく必要がある」(Forbes)

 企業ネットワーク向けに統合型のセキュリティシステムを打ち出したのは、ISSが初めてではない。

 米IBMやイスラエルのCheck Point Software Technologies、カナダのNortel Networksなど、複数のセキュリティソフトメーカーやデバイスメーカーが、それぞれ自社のネットワーク機器を統合して、管理を簡素化することを打ち出しており、また米NetScreen Technologiesも先週、米Neoterisの買収計画を発表して、ソフトウェア統合への道を辿っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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