米InterActiveCorpの総帥Barry Dillerは、コンシューマ向けサービスのデジタル帝国を築くにあたり、オンライン検索大手のGoogleからちょっとした助けを借りようとしている。
先週ニューヨークで開催された米投資銀行Goldman Sachsのカンファレンスで、Dillerは、自らの経営するInterActiveCorpが、さまざまなサービスのために主要なインターネット運営各社すべてと提携することを狙っていると語った。同社の傘下には、出会い系サイトのMatch.com、地域ガイドのCitySearch、旅行業のExpediaやHotwire、Hotels.com、不動産業のLendingTreeなどがある。InterActiveCorpはすでに、MicrosoftのMSN、Yahooと提携して、これらのウェブサイトへユーザーを送り込んでいる。だが、同社ではいま、情報検索で最も人気の高いサイトであるGoogleの助けを求めている。
Dillerは9月30日(米国時間)、同カンファレンスで行ったスピーチのなかで、「我が社は、Googleとの間で、ローカル情報検索などさまざまな形で協力し合えないかと、話し合いを続けている」と明らかにした。
Dillerは、ローカル情報検索がどの検索サービス業者にとっても、広告・技術の両面で、大きな注目を集める存在となっているなかで、この話題に言及した。ローカル情報の検索とは、ユーザーのいる場所に応じて、それに関係のある結果を返すもの。米Yahooや米Overture Services、米Googleなど、検索エンジン各社はみな、過去数週間のあいだに、ローカル検索技術の試験運用を開始している。これは、ユーザーに対してより関連性の高い検索結果を返し、またそうしたユーザーの目に留まることを狙う広告主を集めるための動きである。だが、このテクノロジーはまだ開発過程にあり、広く実装されるのは先になりそうだ。
InterActiveCorpの傘下にあるCitySearchが運営している、ローカルな都市情報ディレクトリは、地域の情報を求めるユーザーが多く集まるサイトの一つ。同サービスは、映画やレストラン、イベントや宿泊施設などの地域情報を専門に提供している。
CitySearchの広報担当、Eric Jaffeは、InterActiveとGoogleが話し合いを持ったことを認めており、Googleの検索結果のなかで同社のローカルガイドをさらに多く露出させるための提携を検討しているという。たとえば、Google上である地域のイタリア料理レストランを検索すると、一日2000万件の検索があるGoogle上にCitySearchの地域情報リストがポップアップするようなことを想定しているという。
インターネット事業者の間では、Googleや同社のライバルOverture Servicesからウェブや商用検索のライセンス提供を受けることがトレンドをとなっているが、CitySearchは独自の広告スポンサー型地域検索を6月に構築している。Jaffeによると、このサービスはすでに2万社以上の広告主を集めているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」