スクウェア・エニックス(和田洋一社長)は9月26日、ネットワークサービス「プレイオンライン」の強化策を発表した。10月に海外展開を本格化するほか、04年春に新しいオンラインゲーム2タイトルのベータ版を提供、携帯電話で利用可能にすることも計画している。
「プレイオンライン」は、ウィンドウズPCやプレイステーション2(PS2)からオンラインゲームの利用が可能なマルチプラットフォームを追求したサービス。コンテンツは、主力ゲームの「ファイナルファンタジーXI」を提供している。和田社長は、「ゲームは、一定のルールに基づいたコミュニケーションを図るためのもの。なかでも、オンラインゲームのコミュニティが重層的だ。そのため、“ハードを選ばない”、“国境を選ばない”、“ゲームを選ばない”という3種類の“マルチ”が重要となる」と述べた。
国内では、9月中にパソコンユーザー向けにベンチマークソフトの提供を開始。海外展開については、10月をめどに北米で「ファイナルファンタジーXI」のオンライン化を開始する。
また、ゲーム間を超えたサービスを提供するため、04年春をめどに、アクションRPG「アンブロシアオデッセイ」と、シミュレーションRPG「フロントミッションオンライン(仮称)」の2タイトルのベータ版を提供する。携帯電話のサービスは、NTTドコモの「505i」用に提供しているコミュニケーションアプリの「ちょこメ〜と」で、オンラインゲームの参加やゲーム参加者の状況を把握できるようにする。
会見には、PS2を販売するソニー・コンピュータエンタテインメントの佐伯雅司バイスプレジデントも出席しており、「ブロードバンド化が進むなか、オンラインゲームは好調の波に乗る要素をもっている。一方で敷居が高いと認識されており、まだまだ特別なユーザーが多い状況でもある。しかし、PS2のオンラインゲーム利用者は1週間ごとに1000−1500人増えているのも事実だ。リッチコンテンツの登場で日本でオンラインゲーム市場が拡大する可能性は十分にありえる」と話した。
また、インテルの吉田和正共同社長も出席。吉田共同社長は、「パソコンの優位性を生かし、多くのアプリケーションを動かせる環境が必要となる。オンラインユーザーを増やすためにグラフィックス内蔵のチップセットを手頃な価格で提供する」姿勢を示した。さらに、NTTドコモの夏野剛iモード企画部長も出席し、「携帯電話がゲームのプラットフォームとして認められつつある。しかし、ほかのハード機器と競合するわけでなく、共存するものだといえる」と強調した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」