全国FM連合とKDDI、FMチューナー搭載携帯電話を投入、新市場開拓へ

 全国FM連合(代表:TOKYO FM、J-WAVE)加盟の全53社とKDDIは9月24日、FMとモバイルインターネットを組み合わせた「新FMライフスタイル」を提案し、新たなコミュニケーション市場を開拓すると発表した。KDDIでは年末商戦までに「FMチューナー搭載au携帯電話」を市場投入する。

 「FMチューナー搭載au携帯電話」は、

  1. 位置情報によって視聴できるFM局が表示され、オンエアされている楽曲やアーティストの情報を取得したり検索することが可能
  1. 聴いているFM局のサイトにダイレクトにアクセスすることが可能
  1. 聴いている楽曲を「着うた」などとしてダウンロードが可能
  1. 震災、停電時の防災ラジオ用途

 ――などの特徴をもつ。

 同製品ついてKDDIコンテンツ本部長の高橋誠氏は「FM放送が聞くだけのメディアから双方向のメディアに進化すると同時に、当社の戦略である『もっとも音楽に近いキャリア』としての位置付けを強化することができる」と述べ、今後レコード会社との協力による「着うた」との連動や、将来的にCD、フル楽曲のダウンロード販売、チケット販売につなげていく意向を表明した。

 全国FM連合としては、

  1. いつでもどこでもFM放送が聞けるようになり、また放送を聴きながらメールやインターネットを行えることで、メディアの競争ではなく、共存、融合して新しいライフスタイルを提案できる
  1. よりユーザーとの距離が縮まり、リクエスト、人気投票、アンケートなど多様な企画を行えるようになる
  1. アクションを実際に喚起できるメディアとして広告が進化する
  1. これまでなかったFM局間のコラボレーションが進む

 ――と見ている。

 TOKYO FMの後藤亘社長は「放送という自分の思いや喜び、生きる力といった感動を呼ぶコンテンツを有する放送と移動性に優れた携帯電話が融合していくことで新しい音楽シーンが生まれ、またレコード業界、音楽業界の発展につながっていく」と述べ、J-WAVEの三好正也社長は「FMはもっとも元気のいい媒体、常に時代を先取りしてきた。今回初めて53社というFM連合が一緒になり、通信と放送のジョイントを行う。これは新しい日本の文化を創っていくことだ」と意欲を語った。

KDDI

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