米Intelは、複写機やスキャナのような製品を狙った新しいチップファミリーを発表し、イメージング市場で足場を一層強固にするという構想を描いている。
同社は米国時間10日に、いくつかのイメージングタスクを処理できる2種類のチップを含む、MXPプロセッサファミリーを発表する予定だ。今回の発表によって、同社はイメージング製品で使われる数十億ドルとも言われるチップ市場でのシェア拡大を狙っている。
多くのプリンタ・複写機メーカーは、自社製品にPentiumのようなIntelプロセッサを使用している。しかし、大部分のイメージング機器は、画像処理の際に、最低でも1個の二次チップを必要とし、通常はASIC(特定用途向け集積回路)を使っている。それぞれのデバイス向きに特別注文で作られるASICチップは、最高のパフォーマンスを提供するものの、比較的高価で開発に時間がかかる。
Intelは、MXPチップがASICの代替として、強力でありながらコスト的に安いチップとして普及することを望んでいる。これらのイメージングチップは、同社がネットワーク機器でASICに取って代わるものとして販売している一連のチップの仲間入りをすることになる。
Intelは、メーカー各社が同社のチップを採用することで、製品をより速く、より少ないコストで市場に投入でき、結果として利益率を上げるか、製品の価格を下げることが可能になると主張している。同社によれば、単一のIntel MXPチップは、イメージング機器のバックボーンとして機能し、印刷ページのサイズ変更、スキャン画像のフィルタリングができるという。
メーカー各社は、最高級のデジタル画像処理製品に引き続きASICを使用でき、また2つ以上のMXPチップをリンクしてハイエンドの印刷・コピージョブに対応することもできると、同社Advanced Media Processor OperationジェネラルマネジャーのPatrick Johnsonは説明している。
Advanced Media Processor Operationは、Intelのコミュニケーショングループに属している。 Johnsonの話では、同グループのエンジニアは、Xeroxエンジニアと協力し、新しいチップの製造や、それらのチップ向けのソフトウェアの開発に取り組んだとという。
米IBMは、ASICに代わる半特注プロセッサを製造するカスタムチップの設計サービスを先頃開始したが、同社のような競争相手と同じく、Intelでも低コストと短い市場到達時間が顧客にアピールすると考えている。
Johnsonによれば、ミッドレンジから上位製品のプリント・イメージング市場は毎年1億3000万台に達し、50億ドルに相当する半導体が使われているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス