三菱電機(野間口有社長)とアルバック(中村久三社長)は8月26日、低温ポリシリコンTFTを用いた液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイのキー製造工程である、シリコン多液晶化に用いられる「固体グリーンレーザーアニール装置」を共同開発したと発表した。実用化検証などを経て、アルバックが04年4月から販売を開始する。
「レーザアニール」とは、ガラス基板の融解や変形が生じない低温プロセスでポリシリコンTFTを形成するために、レーザー照射によってアモルファス(非結晶)シリコン膜のみを瞬時に溶融・結晶化すること。
今回開発した「固体グリーンレーザーアニール装置」は、105mmの長尺ラインビームで、第5世代のガラス基盤まで加工できる量産対応が可能な装置。三菱電機が開発した200ワット固体グリーンレーザ発振器、低温ポリシリコン幕を形成するラインビーム光学系、第5世代基盤対応のアニール室などから構成される。
現在の生産用装置「エキシマレーザーアニール装置」と同等の処理能力ながら、装置メンテナンスの大幅削減が行え、また取り扱いが容易になるという。
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