NTTドコモおよびNTTドコモグループ8社は8月25日、大規模災害発生時の限定通信サービス「iモード災害用伝言板サービス」を2004年初頭より提供すると発表した。NTTドコモでは、「被災地での通信の混乱を緩和し、一般利用者が家族や友人、知人などの安否を確認できるようにする」としている。
また災害発生時に向けたそのほかの取り組みとして、「音声通話とメールなどパケット通信のネットワークコントロールを独立させて別々に制御する仕組み」と「災害用音声トーキーガイダンス」の導入も順次始めるという。
同社によると、地震のような大規模災害の発生時には、全国から被災地への安否確認、お見舞い電話、問い合わせなど、膨大な数の音声通話が被災地に集中するという。その結果、携帯電話のつながりにくい“輻輳(ふくそう)”という状態が発生してしまう。そこで同社は、一般利用者の通話を制限し、警察、消防、行政など公的機関の通信路を優先的に確保することで、災害復旧活動に必要な通信を確実に行えるように制御している。
iモード災害用伝言板サービスでは、震度6弱以上の地震など災害が発生した場合に、被災者による安否情報登録や家族による情報確認が行える“伝言版”をiMenu内で提供する。これにより、一般利用者からの音声通話集中を回避し、輻輳発生を防ぐという。登録された安否情報などは、iモードサービスやインターネット経由で全世界から確認できる。サービスの概要は以下の通り。
また音声通話とパケット通信の独立制御と、災害用音声トーキーガイダンスの概要は以下の通り。
現在、音声通話とパケット通信は、基地局において同時に通話制限をかけている。新しい仕組みでは、通信量に応じ別々に通信制限する仕組みを導入することで、それぞれの通信状態に合わせた運用が可能となる。例えば、音声通話の通信量が高くパケット通信の通信量が低い場合は、パケット通信の通信制限は行わない。同機能は、2004年4月に提供を始める予定。
災害時に輻輳が発生した場合、iモード災害用伝言板サービスやNTT東日本およびNTT西日本株式会社が提供している「NTT災害用伝言ダイヤル(171)」の利用を呼びかけるガイダンスを挿入し、音声通話の集中回避を図る。同機能は、2004年4月に提供を始める予定。
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